気がついたら、先日ブログの総アクセス数が20000を超え、カテゴリ「作文教育」の記事の合計数が100になっていた。去年の9月からはじめたブログ、話題の中心は作文教育なので一応の達成感。というわけで、過去の「作文教育」カテゴリの記事から、おすすめ記事シリーズをいくつか紹介してみる。もう読んで下さった方は改めて、初めてという方は、気になるものからだけでも読んでいただけたら嬉しい。
(本当は自分の備忘用に、お薦め過去記事を常時表示できるようにしたいんだけど、やり方がわからないので…)
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(1) 2014年度3学期の中1作文授業シリーズ
まずは自分の授業実践からこれを。2014年度3学期は担当授業が中1だけだったので、力を入れて作文の授業をした。司書教諭として図書館を活用した授業を作りたいこともあり、「自分で問いを決めて調べて書く」という調べ学習的な作文の授業。ほぼ毎回に近い状態で見学者の方が来て下さり、授業後は見学者の方とそのまま反省会。それが大変勉強になったし、あの時点でできたことは自分なりにやったかなと思う。
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(2) 添削指導を考えるシリーズ
僕は作文教育でもプロセス・アプローチの立場をとる人間で、「書かれた作文(プロダクト)を直接改善する」ことをめざす「添削指導」にはあまり共感を持っていない。その僕の立場から、添削指導をするならどんな条件が必要か考えてみたのがこのシリーズ。授業その他で添削指導をしている方の参考になれば嬉しい。 ▼ (3) 生徒の協同推敲を考えるシリーズ 上では添削指導について考えたが、僕自身は少なくとも日本の40人学級では、添削指導ではなく生徒同士の推敲を行うべきと考えている。次の2つのエントリで、なぜそれをするのか、どんなメリットがあるのか、どうすればいいのかについて、自分の経験や、本を読んで学んだことについてまとめている。 ▼ (4)「効果的な作文教育手法はこれだ!?」シリーズ これはWriting Nextという研究の結果を簡単にまとめたもの。この研究、中等教育での作文教育研究の論文のうち、合計176の論文を対象にメタ分析を行って、そこから作文教育の各手法の効果量(effect size)を測定したもので、どんな手法にどの程度効果があるのか、量的分析ではっきりさせている。鵜呑みにするのは危険かもだけど、参考にはなる。 ▼ (5)作文教育とICT関連のシリーズ 僕は作文教育への関心を核にして、よりよい授業をするためにICTの活用へも興味を持つようになった。作文教育とICT関連の話題から、参考になりそうなもの、今後実現したら面白そうなものをあげてみる。 ▼ (6)「書き手としての教師」シリーズ いま僕の中で興味が高まってるのが、「書き手としての教師」。もともとライティング・ワークショップでは教師がモデルとしてふるまうことをとても重視しているのだけど、Writing Voicesという本を読んでから、「教師自身の作文教育や作文観が、その授業にどう影響しているのか」がかなり気になってきた。このテーマは今後もおいかけたい。 ▼ (7)ナンシー・アトウェル、Global Teacher Prize受賞のニュース 最後に。このブログの「作文教育」カテゴリの主な記事の一つが、僕が敬愛するライティング&リーディング・ワークショップの教師ナンシー・アトウェルの著作In the Middle 3rd editionがらみのエントリである。まだ読み終えていないためにその記事はここではまとめないけれど、ちょうどこの冬話題になったのが、彼女が「教育のノーベル賞」Global Teacher Prizeにノミネートされ、なんと最終受賞者となった、というニュース。ノミネート段階からそれを追っていた僕のブログは、おそらくアトウェル受賞のニュースについて日本語でもっとも詳しく書いているブログのはず。あらためて、受賞おめでとうございます。 ▼ さて、こうやって過去記事を振り返ってみると、自分の授業や読んだ本を中心に、けっこう多岐にわたったエントリを書いている。書くことで自分の勉強になっているのは実感するし、その僕の勉強につきあって下さる方は、今後ともどうぞよろしくお願いします。