実用化期待!執筆の過程を記録する技術

書くことの教育で押さえるべきポイントの一つのは、実際に僕たち教員が目にできるのは、常に「書かれた結果としての作文」のみであるということだ。

書くプロセスの情報が大事

書いている途中の頭の中などは見えない。だから、生徒と一対一のやりとりをしている時にこちらが色々と質問をして、書くプロセスについての情報を引き出していく。

もちろん中には「完成された文章だけを見て批評してくれ」という職人気質の生徒もいる。しかし、多くの人にとって、表現したいことと表現できたことが一致するということは稀なので、こういうプロセスについてのやりとりは文章を書き直す上で有益だ。

書くプロセスを保存する技術

コニカ・ミノルタの「Handwriting Input Device」のデモ動画を見た。

 ▷ Konica Minolta’s Handwriting Input Device

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これ、面白い。手書きで書いたプロセスが、そのままPC上に保存されていくらしい。言うなれば「推敲の過程をまるごと記録する技術」になりそうだ。こういうソフトがあれば、教師と生徒のやりとりはかなり変わってくるだろう。

こんな授業の可能性が生まれる?

例えば、これまでは「書かれた結果としての作文」をもとに色々と質問を重ねながら生徒がどういう過程で書いてきたのかを探っていた。それがこのソフトを使えば、二人で一緒に動画を倍速表示で見ながら「最初にどうしてこの部分から書き始めたの?」「ここでしばらく迷ってたみたいだけど何を考えてた?」「あれ、ここを消してやりなおしたのはどうして?」というように、プロセスについての質問をどんどんできる。

教育現場での実用化はまだまだ先かもしれないが、楽しみな技術だ。 


 

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