今年の授業開き単元は「好きリスト」。その思わぬ効用とは?

下記エントリに書いたように、今年の授業開きは教室に出会う時間でした。とはいえこれは1回だけなので、単元として最初にやったのは「好きリスト」の授業。もう終わっているのだけど、うっかり書きそびれていたので、今日はそれについてのエントリです。

2025年度は教室と出会うところから。国語の授業はじまりました。

2025.04.17
写真は日本百名山のひとつ瑞牆山(みずがきやま)。登山道を1時間もいくと、ぱっと景色が開けてめざす瑞牆山が全貌をあらわす箇所があるんですよね。ここではテンションがあがりました

この「好きリスト」、もとは谷川俊太郎の本『すき好きノート』の冒頭に収められた詩「好きリスト」のこと。以前にりんちゃん(甲斐利恵子さん)が、この詩をベースに自分の好きなものについての詩を書く授業をしていて、今回はその追試をした形です。

最初の単元で重視する条件

もともと僕は最初の単元に詩を選ぶことがとても多いのです。というのも、すぐにサイクルを回せて読み合うところまでいけるから。とりわけ近年は、誰にでもすぐできて、絶対に失敗しないことから、ラッキーディップの手法で詩を書くことが多いのだけど、でも今回は「詩で聴き合う」と題して、詩をもとににお互いに質問しあうことも想定して、この活動にしてみました。

で、結論から言うと、とても良かったです。レッスンで扱った内容としては、行末の表現を単調にならないように工夫することと、好きなものについて詳しく形容した行を入れることくらい。それだけでも、自分の好きなものを列挙していくのは子供にとっても難しくなかったようで、2コマでみんなが完成させることができました。そして、みんながそこからペアで相手の好きリストを読んで、お互いの好きなものについて質問し合う活動を入れたのだけど、関係作りが大事なこの時期にぴったりの活動でした。

風越学園では、今ちょうど保護者とスタッフの二者面談が進行中なのですが、保護者の方の中にも、自分のお子さんや他のお子さんの好きリストを読んでとても喜んでいる方もいました。やっぱり好きなものがたくさん書かれているのってエネルギーもらえますよね。結構感動でした。

そしてこの好きリスト、当初は想定してなかった、思いもよらぬ効用もありました。というのも、こんなに好きなものがたくさん書いてあるのだから、作家の時間のネタになりそうなことや、読書家の時間にその子が興味を持ちそうな話題が、ここにはいっぱいあるわけです。全部は無理だけど、カンファランスの記録に書き写して、今後のカンファランスの参考にしたいと思ってます。

こんなふうにいろいろな効果のある好きリスト、ラッキーディップと並んで授業開きの定番にしてもいいなと思いました。同業の皆さんにもお勧めです。

 

 

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