[紹介]参考になる!『イン・ザ・ミドル』にもとづくリーディング・ワークショップの実践記録

今日は個人的に大変嬉しい紹介記事です。僕も翻訳に関わった『イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室』を読んで、リーディング・ワークショップ(読書家の時間)を2年間実践してくださった方が、そのまとめの記事をnoteで連載中です。

目次

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/m/mb66db34227ca

著者は吉田峻(@yoyoyoshidaaa)さん。実際に読んでやってみたというだけでもすごいのですが、それへのふりかえりや次はこうするという内容が書かれているのもすごい。僕もアトウェルのようにできているわけではないので、とても参考になります。

吉田峻さんのnoteの記事一覧(5/1追記しました)

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた①授業開き(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/nbe8da3c56d51

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた②ミニレッスン(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/nf1ed89e86e6f

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた③読み浸る時間(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/n4991b8667ecc

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた④カンファランス(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/nd8f0887a61b4

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた⑤ブックトーク(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/n1ec80703a225

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた⑥レターエッセイ(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/n6fbf48b74056

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた⑦振り返り(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/n282734d843d0

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた⑧評価(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/n7ebe52a9c2cb

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた⑨選書(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/nf38d2ae5fed0

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた⑩生徒との関わり、国語の授業者としてほか(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/n8635d2a7d0ab

『イン・ザ・ミドル』を読んでリーディング・ワークショップを2年間やってみた ⑪必読の5冊+α(吉田峻)

https://note.com/yoyoyoshidaaa/n/na46e60a1505d

実践に基づいた具体的助言がありがたい!

どの記事も、実際にやったからこそわかる具体的な手ごたえや反省点が多いのが特徴で、生半可なリーディング・ワークショップ本よりも、よほど実践のリアルが伝わってきます。僕も同じ実践者なので「わかるわかる!」もあれば「なるほど、それはいい」もたくさん。

例えば、⑤のブックトークで書かれている、

  • ブックトークをした本は他の生徒がすぐに手に取れるところに置いておく。
  • ブックトークをした後にその生徒にすぐにカンファランスする。

の2つの工夫はとても大事そう。僕はブックトーク直後のカンファランスはこれまで意識していなかったので、やってみようと思いました。

また、⑥レターエッセイ(僕はこれを読書ノートという形式でやっています)について、僕も吉田さんと同じように「書き出し例を与える」方法でやったのですが、なかなかレベルアップが難しいなあとも感じていました。吉田さんのふりかえりにある、

  • 最初は授業時間の中で取り組ませる
  • 書き出し例だけでなく、モデルの文章を示す
  • ブックトークとの違いを明確に伝える(ブックトークは、面白かった本を他のクラスメートに紹介する目的で、感じたことを伝えるもの。レターエッセイは、本についての考えを深めるためのもの)

という点を、次はもっと意識してみようと思います。

また、⑦ふりかえりの記事で引用されていた、言葉にならない体験を、それでもあえて言葉で振り返ることの意味についての西平直氏の文章はとても良かった。これも、本で買って読んでみたい。

今後の更新も楽しみに。

4/18時点で、残り4つの記事(評価、選書、その他、RWを行うために 必読の5冊 +α)が予定されているみたい。今後の更新も楽しみにして、自分の実践に活かしていきたいと思います。

全ての記事がアップロードされたので、5/1にリンクしました

5/1追記:この一文がすごい

5/1に追記した記事のうち、⑩生徒との関わり、国語の授業者としてほか(吉田峻)に書かれた以下の文章は、特にしみじみ素晴らしかった。ほんと、その通りだと思います。

 私たちは読書家としての経験を、美化された物語として記憶しています。あたかも一冊の本、「本物の文学」との感動の出会いがあり、それが自分を読書に導いたかのように。ですから、生徒にも同じような出会いも求めます。そして「本物の文学」を紹介するのです。
しかしここにいくつかの誤りがあります。美化された読書家としての物語は、読書家としての下積み時代を隠蔽しています。両親の膝の上に座れるようになった頃、絵本の読み聞かせをしてもらった時から下積み時代は始まっているのです。記憶にも残っていないような児童書を両親が図書館で借りてきてくれたこと、書店の児童書のコーナーで平積みにされた本をねだって買ってもらって家に持ち帰って読んだこと、文学とは関係のない図鑑やカタログを読んだこと、そういう全ての下積みを重ねて、私たちは「本物の文学」に出会いました。ですから、生徒たちの一人ひとりの読者としての経歴と「今・ここ」を無視して「本物の文学」を投入しても、生徒たちを読書に導き入れることはできないのです。

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