[読書]学校を「わがまま」できる空間に。富永京子『みんなの「わがまま」入門』
この本は社会学者の富永京子さんが書いた若者向けの「社会運動」入門書。だけど、学校の教員が読んでもとても面白い。なぜなら、ここに提唱していることの「反対」を学校がやり続けていることに気づかされるからだ。僕は苦笑しながら読ん…
この本は社会学者の富永京子さんが書いた若者向けの「社会運動」入門書。だけど、学校の教員が読んでもとても面白い。なぜなら、ここに提唱していることの「反対」を学校がやり続けていることに気づかされるからだ。僕は苦笑しながら読ん…
この春は下記エントリにもあるように「詩の書き方」本をそれなりに読んできたわけですが、ここにきて「これはいい!」と膝を打つ本に出会ってしまいました。それが石毛拓郎『詩をつくろう』。もう中古本しかないようだけど、在庫があるう…
知的障がい・精神障がいの人々が暮らす鹿児島県の福祉施設・しょうぶ学園。その施設長が45年間を振り返りつつ「ありのまま」を認める価値を記した本書は、学校教育にもその見直しを穏やかに迫ってくる。今日はこの本についてメモしたい…
昨日、また面白い本に出会ってしまった! 小学1〜6年生の書いた詩に、詩人の金井直がその良いところや悪いところをコメントして改作案を示すシリーズ『詩をつくろう◯年生』。自分にはない視点が色々とあって面白い本でした。1981…
つい最近、「読解力」についての2冊の本が出た。犬塚美輪『生きる力を身につける14歳からの読解力教室』と、村上慎一『読解力を身につける』である。どちらも「読解力」と銘打っているが切り口が全く違っていて、読み比べが面白い。 …
子どもの言葉の力を伸ばすことに関心のある子育て中の方、幼稚園や小学校で言葉の教育に関わる方、必読本が出ました。言葉の発達について数々の本を書かれてきた今井むつみ先生の新刊は良い本だぞー。 これまでも学習や言語発達について…
中村敦雄「国語科教育における能力主義の成立過程」を読みました。読みの指導において「能力」がどのように定められ、指導されてきたかを論じる国語科教育史の本。本文でも650ページする本なので軽く目を通すだけのつもりが、面白くて…
ご自身も不登校の当事者だった貴戸理恵さんは、不登校問題を軸に「コミュニケーション能力」と言われるものについての論考を書き続けている。『「コミュニケーション能力がない」と悩む前に』で、本当は人と人の間に発生するはずの「コミ…
小学校を舞台にした理科の本格的な探究学習の本であり、同時に、「実の場」を得た国語の読み書きの本でもある。チャールズ・ピアス「だれもが<科学者>になれる」は、その2つの性格を合わせ持った、とても面白い本でした。…
新年のレビュー第一弾は、レトリックの研究者として知られる瀬戸賢一さんの新刊「書くための文章読本」。これまで色々な文章読本がありますが、「文末表現」に焦点を絞った、とてもユニークで詳しいレトリック本でした。同じ瀬戸さんの「…