CATEGORY 読書

[読書]関係の中で生じるできごとを、より豊かに記述する試み。石田喜美(編)『集団で言葉を学ぶ/集団の言葉を学ぶ』

石田喜美(編)『集団で言葉を学ぶ/集団の言葉を学ぶ』は、学校を主とした言葉の学習の場での人々の関わり合いを論じた論考のならぶ論文集。学びを個人の中でとらえず、人と人との相互作用、人と道具との相互作用の中で生起するものとい…

[読書]初等・中等教育と大学の書くことの教育を架橋する本。松下佳代・川地亜弥子・森本和寿・石田智敬『ライティング教育の可能性』

松下佳代・川地亜弥子・森本和寿・石田智敬『ライティング教育の可能性』を読みました。従来、大学でのライティング教育というとアカデミック・ライティングに焦点があてられていることが多いけれど、「アカデミックとパーソナルを架橋す…

[読書]求められるのは「完璧な人生のデザイン」。優秀な生徒の苦しみに焦点をあてた、ジェニファー・ウォレス『「ほどほど」にできない子どもたち 達成中毒』

なんとも胃にもたれる読後感の本、ジェニファー・ウォレス『「ほどほど」にできない子どもたち 達成中毒』を読みました。本書はアメリカの成績優秀校(およそ上位20%)に通う高校生にメンタルヘルスの不調(鬱、摂食障害、希死念慮、…

[読書] 「理解と表現の相互循環」の原理で学校をつらぬく、渡辺貴裕・藤原由香里『なってみる学び 演劇的手法で変わる授業と学校』

今日紹介する本は、渡辺貴裕・藤原由香里『なってみる学び 演劇的手法で変わる授業と学校』です。演劇的手法に興味を持ち始めた僕がまず手に取って大正解の本でした。国語の授業の中での演劇的手法の使い方から、教科の枠を超えた学校研…

[読書]アイデアマンの著者による具体的な問題解決の数々。池田修『作文指導を変える つまずきの本質から迫る実践法』

池田修『作文指導を変える つまずきの本質から迫る実践法』は、作文を書くときに子供たちが突き当たる壁をどう乗り越えるかという課題を一種の問題解決と捉え、それには教師のどのようなサポートが必要かを論じている本。国語の先生はも…