薪支度にてんやわんや。初めての長野の冬を目前に…。

僕の住む長野県御代田町は、本格的な冬の一歩前。最低気温が氷点下の日も増えてきたけれど、「寒くなりましたねえ」と地元の人に話しかけると、「こんなもんじゃないですよ、今は外で息ができますから」と驚きのお返事をいただきました。そう、長野県の1・2月は、最低気温がマイナス10度を下回ります。今日のエントリは、12月に入り、戦々恐々と冬仕度をする日々の雑記。

写真は、我が家の薪棚の一部。こうやってせっせと薪を集めているのですが…。

薪ストーブ生活の始まり

冬の軽井沢周辺はとにかく寒い。洗面所の化粧水まで凍るという寒さをしのぐには、暖房機器は必須。そして、あすこま家の暖房は、借りた家に元からついていた薪ストーブ。燃やすものを自分で用意すれば暖房費は全部タダ!….だけど、そう簡単にいくわけがありません。幸い、大家さんが庭に丸太を残してくれていたので、初めて扱うチェーンソーに四苦八苦しながら、せっせと玉木に切って、斧で割って薪を作る日々が続きました。超インドア派の僕が、チェーンソーやら斧やらを日常的に使うようになるのだから、人生とは不可思議なもの。

薪割り、冬に間に合うか?

薪割りスキルも上達し、「だいぶ薪もたまったなあ」と感じた9月。薪ストーブの達人の同僚に庭の薪を見せて「これだと何ヶ月くらい持ちますかねえ」と聞きました。しかし、答えは「うちの使い方だと三ヶ月くらいですかねえ」。…え、こんなに割って3ヶ月? しかも、薪がなくなった頃に一番寒い1月を迎える最悪のタイミングでは….!

というわけで、それからは土日に加えて、平日の朝にも少しずつ薪を割ることになりました。実は、薪を効率よく燃やすためには、2年ほど乾かして水分を除く必要があるのですが、そんなこと言っていられません。水分があろうが何だろうが、とにかく数を揃えるために、貯木場に転がっている木や、10月の台風で倒れたままの木を、持参したチェーンソーで切り出し、自宅の庭でせっせと割る日々。それでも、この冬を超えるのに足りるかどうか、実際のところは不安いっぱい…

とまあ、こんな感じで冬支度にてんやわんやしています。都会では薪ストーブ生活に憧れを持つ方もいると思うのですが、優雅なのは、一束500円以上する薪を買っても平気な別荘族だけ。この寒冷地で平民が暖房を薪ストーブで賄おうとすると、とても大変。いくら暖房費が抑えられても、労働力と時間が半端ではない。

楽しみは薪ストーブ料理と星空

とはいえ、大変な薪ストーブ生活には楽しみもあります。その筆頭は薪ストーブ料理。まだ焼き芋、ピザ、アヒージョのような簡単な料理しか作っていないのですが、焼き上がりはどれも美味しい! また、炎の揺らめきを見ながら、熾火の暖かさに身を委ねる読書もたしかに素敵。色々と厳しい長野の冬ですが、ちょっとした非日常気分が日常的に味わえることや、今は秋の星座が自宅の庭からでもよく見えるのも、東京にはない大きな魅力です。あとは、温泉かなあ。寒い時は温泉で体を温めたい。果たして、「外で息ができなくなる」寒さがどんなものか恐れをなしつつ、なんとか楽しく乗り切っていきたいと思っています。

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