学び方いろいろ:ダンス事始め

昨秋から、妻と一緒の趣味を持とうというコンセプトでダンスを習い始めている。すると面白いことに、妻が僕よりもダンスが苦手らしいという現象がおきた。結婚生活13年目で「僕のほうが妻より飲み込みが早い」ことは初めてで、あすこま家における異常事態と言っていい。

今は、ダンスの基本であるルンバ(キューバン・ルンバ)を習っているのだけど、何事につけても記憶力抜群の妻が、なんと身体の動きを覚えられないのだ。明らかに戸惑っていて、身体の動きがぎこちない。先生と練習しても、お手本をYou Tubeで見ても、まだピンとこないようだ。どうも、「身体を使って覚える」「動きを見て覚える」というのが苦手らしい。

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この事態を前に「このままでは」 と思ったらしい。妻はまず図書館でダンスの本を借りて、キューバン・ルンバの歴史を学びはじめた(このへんが暗記優等生の妻らしいアプローチ…)。そして、ステップの名称をあっという間に頭に入れて、ルンバの一連の動きを「断片的なステップの組み合わせ」として、その都度ステップの名前を言いながら覚えていく。すると動きがあっという間にスムーズになっていった。さすが。

僕は、動きをともなうものは写真や図の説明よりも、その動きを動画で見た方が理解しやすい。たとえば、僕は折り紙の折り方や紐の結び方を紙や本でいくら手順を追って説明されても再現できない人で、動画にしてもらえないとわからない。これは誰でもみんな同じで「図や写真による説明」は「動画による説明」ができない場合の代替手段なのかと思っていたら、そうじゃないんだなあ。妻は逆なのである。 動画での説明だとわからなくて、図のように断片化して、いちいち言葉で名付けて、それを組み合わせた方が理解できるのだ。徹底的に言語優位ということなんだろう。

というわけで、ダンスを通じて、学び方は人それぞれで最適の方法が違う、ということを身近なところから学んでしまった。そして、何年一緒にいても、配偶者はミステリーでありつづけるんだなということも。

 

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