軽井沢風越学園「学校づくり途中経過報告会」終わりました。

先週末3日間は、軽井沢風越学園設立準備財団の「学校づくり途中経過報告会」でした。ご家族も含めて総勢約1000人の皆さん、ありがとうございました。これまでもいわゆる「学校説明会」には関わってきましたが、託児付きだったり、会場内にも幼児コーナーがあったりする説明会は初めて。3日目には、理事の岩瀬さんが話しているときに小さな子が岩瀬さんのそばまで走ってきて会場を和ませてくれたりして、幼児から大人までが混ざる風越学園らしいなあと思って見ていました。幼児の声がうるさいなと感じられた方も、もしかしていらっしゃるでしょうね。ごめんなさい。でも、これも含めて風越学園らしさの一つのように、今の僕は感じています。

写真は託児コーナーの一つ「空にえがこう」。透明なビニールシートに下からカラーペンで絵を描くと、背景の青空に絵が描ける!だけでなく、それが地面にも写って、とても綺麗なんです。

土台の学びについてお話しさせていただきました

僕は、探究を支える土台の部分として、国語の学習についてお話しさせていただきました。軽井沢風越学園の学びの中心は「探究の学び」。でも、探究の学びを深めるためには、読み書きの力をきちんとつけなくてはいけません。だから軽井沢風越学園では、個に応じたやり方で、たくさん読みます、たくさん書きます。そんな話です。同僚が僕の役割を「ボランチ」と言ってくれて嬉しかったな。良いボランチになるように、最初から最後まで少しずつブラッシュアップしました。

託児チームの運営に脱帽…

今回の報告会、本城さんの思い切った攻めの語りがありました。「風越学園は大きな挑戦なので、失敗もします(でもまた挑戦します)」とか「保護者の方にも作り手になる覚悟が必要です」とか、普通の学校説明会では滅多に聞かない台詞です。同僚たちのこれまでの実践とこれからの話も、素晴らしく魅力的でした。

でも、個人的に一番印象深かったのは、裏方に徹した託児チームです。子供たちを報告会の間に預かって無事に返す。暑い中の水分補給や健康状態にも留意する。それだけでなく、大人が介入しすぎないで、子供たちが自分の力で楽しさを作り出す環境を作って、軽井沢風越学園のメッセージまで体験的に伝えてしまう。一人一人の子供の様子を良く見て、保護者の方にもそれを共有する。そんな託児でした。事前準備、緻密なタイムテーブルや仕事分担、当日の進行中に飛び交うslackのやりとり(slackメインの運営も面白かった。情報共有がすぐにできて効率的!)。それらを見ながら、「ああ、自分にはこれできるのかな…」と思っていました。

「専門性」ってなんだろう

前任校の同僚も本当に教科の専門性が高い先生たちだったと折に触れて思うけど、風越学園の同僚も、それとはちょっと違った意味で専門性が高い。

「教師の専門性の高さ」って何だろう。目の前の子どもたちが楽しく過ごしていて、それでいて将来にわたって必要な力をつけている。それにかなうことってないんじゃないか。だとしたら、自分の強みは何なんだろう。風越学園に来てから、そう自問することが増えました。まあ、これまで飛び抜けて優秀な中高生を相手にしてきて、彼らに助けてもらっていたんだなあと、今更ながら実感したわけです。

自分が、いま目の前にいるこの子に何ができるだろう。小さい子ども相手のスキルも経験足りないし、外で遊ぶのも苦手だし、体力ないし、PAは嫌いだし….とか、つい「できないこと」に目が向いてしまう。これからの日々、マイナス思考にならないよう、自分にできることにもしっかり目をむけつつ、でもそこに頼りすぎないで、ぐいっと幅を広げていけたらな、と思っています。そこが自分の専門性にも繋がっていくはず、と信じて。

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