11月になり、イギリスから帰国して二ヶ月がたった。「え、まだ二ヶ月なの?」と思うくらい、エクセターにいた日々が遠い。生活のリズムが違いすぎるのだ。広い台所で夫婦で一緒に朝の支度をすることも、自然の中で子供たちと30分一緒に歩いて小学校に行くことも、今はもうなくなってしまった。本当に豊かな時間を過ごしていたんだなあと思う。また夫婦でああいう時間を過ごしたいけれども、次はいつの日になるんだろう…。
という愚痴はさておき、そんな僕が帰国して続けている数少ない習慣がSkype英会話。「DMM英会話」という会社のサービスがけっこう良いので、それについて書いてみる。良いところ、あまり良くないところ、そしてお薦めできるユーザーという順番だ。
目次
DMM英会話
留学前の二年間、僕はJoylingualというSkype英会話のサービスを使っていた。とても良い先生に出会ってエクセター大学出願時のエッセイのチェックまでお世話になったのだけど、残念ながら渡英中にJoylingual自体がサービスを終了。そこで帰国後に選んだのが、激安系のSKype英会話「DMM英会話」だった。実は留学中、サバティカルでヨーロッパに来ていた知人の大学の先生が薦めてくれたものだ。
安くて習慣づけに最適!DMM英会話の良いところ
まずはDMM英会話のよいところから。
- とにかく安い
- 毎日英語を話す習慣づけになる
- 講師の数が多くて検索しやすい
DMM英会話の一番良いところは、その安さ。1レッスン=25分、毎日1レッスンで月4950円(1レッスンあたり160円)、毎日3レッスンのプランなら月11500円(1レッスンあたり124円)という破格の安さ。僕は毎日1レッスンのプランなんだけど、これ受講したら対面の英会話レッスンとか高額すぎてもういけなくなりますわ…。
また、毎日必ずレッスンがあるのも良い。毎日25分のレッスンを入れるのはなかなか大変ではあるのだけど、僕は英会話はとにかく「慣れ」「毎日話すこと」が大切だと思っているので、強制的に毎日話をする環境をつくることはとても有効だ。ぶっちゃけた話、エクセター大学留学中は、毎日朝から夜まで図書館で文献読んでレポート書いていたわけで、英語で話すことがあまりなかった。必ず毎日25分話してる今のほうが、留学中よりも英語を話しているかもしれぬ。
さらに、一般的なスカイプ英会話はフィリピン人が多いのに対して、ここではフィリピン人に加えてセルビアやスロバキアなどのヨーロッパの講師もいるのが良い。これはヨーロッパ人のほうが英語ができる云々では全くなくて、カバーする国籍が広いと時差の関係で講師のいる時間帯も広くなるというメリットがあるのだ。フィリピンだと真夜中や早朝で講師の空きがない時間帯でも、セルビアの先生ならレッスンが取れる。その逆もある。
なお、講師の検索画面も使いやすく、自分の希望の時間帯や講師のタイプにあわせて検索可能。「誰かしら見つかる」という安心感があるのも嬉しい。(なお、僕は英会話の話し相手がネイティブである必要性を全く感じないので、割高なネイティブプランは一切使っていない)
自分で計画を考える必要あり!DMM英会話で注意すべきところ
一方で、DMM英会話にはいくつかの注意点もある。
- 一回に1レッスンしか予約できない
- 特定の先生だけに教わり続けるのは難しい
- 自分で長期的な計画を考える必要がある
大きいのは、一回に1レッスンしか予約できないということだ。つまり、今日のレッスンを終えてはじめて明日のレッスンを予約できる。先々まで予定がたてられないのをデメリットと思う人もいるはずだ。
また、人気講師はそれだけ予約がとれる可能性が低く、明日のレッスンを予約しようとしてももう予約が埋まっているということはざらである。したがって、誰か一人の先生に長期的視野でずっと教わるというスタイルは現実的に望み薄だ。「この先生と二人三脚で英語を勉強をしたい」「長期的なプランをたてて教えてもらいたい」という人は、DMM英会話を選ばないほうがよい。
したがって、長期的な目標は自分で設定しながら、そのために何人かの先生をうまく「使う」という意識が必要かと思う。僕の場合は最初の一ヶ月はプロフィールや「お気に入り」の数を参考にして色々な先生を選んでみて、「この先生ならいいかな」という人を10名程度「お気に入り」に登録し、その先生をまわす形で日々のレッスンをこなしている。
DMM英会話に向くのはこんな人?
というわけで、DMM英会話に向くのはこんな人じゃないかな。
- とにかく安く毎日話したい人
- 自分の英語の課題を自分でわかっている人
- 課題克服のために何をすればいいかある程度わかっている人
実際、英会話は経験値が大きいので、「毎日安く話せる」というのは大きい。それだけでもDMM英会話はおすすめできる。ただ、毎日漫然とフリートークをするだけでは、度胸はついても英語力は上がらない。「自分は語彙を増やさないと」「英文に接する量を増やさないと」など、自分で自分の課題がわかっていれば、それを補うためのレッスン素材は色々とあるので、有益に使えるんじゃないかと思う。
昨今、中高の教育現場にいても英語を使う機会は増えている。僕のような国語の教師でも読み書き教育に興味を持てば海外の動向が気になるし、国際交流が盛んになるにつれ、仕事で英語が必要になっている同業者の方もすくなくないはず。必要に迫られている方、ぜひお試しあれ。