月末恒例の今月読んだ本のシリーズ。15冊読んだ先月の反動か、今月は少なかったです。再読の本やコミックを含めても7冊ですからね…。
目次
No.1はディスレクシアについてのコミックエッセイ
今月のトップ評価は千葉リョウコ「うちの子は字が書けない」。ディスレクシアの息子さんとの日々を綴った女性漫画家のコミックエッセイ。ディスレクシアについて学びたいなと思っていたところに、特別支援学級の先生にお薦めされた本。
ラストシーンで、作者さんが、「生まれてきた時は、元気に大きくなってくれるだけでいいと思っていたのに、だんだん欲張りになっていく」とフユくんとの日々を振り返っている場面は、親として不覚にもホロリときました…。
今月は、この本の後にこちらも読んでます。ディスレクシアの研究者が書いた読書についての本なんだけど、まだ読み終えてないので、感想は来月末に…。
苫野さんの教育哲学。社会の構想から実践まで
今月は、教育の原理に個人的に共感している苫野一徳さんの本を3冊読みました。3冊とも再読ですが、社会構想についての「自由はいかに可能か」、その中での公教育の原理についての「どのような教育が「よい」教育か」、そして現代社会の状況に合わせてその原理をどのように実装するかというところが論点の「教育の力」、と、この順番で再読したのが良かったと思います(話は重なる部分も多いので、まあその辺は読み飛ばしながら)。
普通は、新書ということもあって「教育の力」を先に手に取る方が多いと思います。でも、いきなり「教育の力」を読むと、そこでの様々な実践例に引きずられて、「これらの実践例がなぜ良いのか」が見えにくくなる気もしました。そうすると原理と関係なくここでの実践を「色々な良い実践」として受け止めてしまう危険があるから、まずは前二作、どれか一作なら「どのような教育が「よい」教育か」を読むことをお薦めしたいです。その方が、ステップを踏んで、「なぜこの実践なのか」がわかると思いますよ。
夏井いつきさんの俳句入門は良い!
今月は、他ではすでに読書エントリに書いた小山内秀和「物語世界への没入体験」。これはもう繰り返して書きませんが、非常に興味深い研究。今後の進展に期待したいと思います。
他では、先月読んだ下記の本に引き続き、「プレバト!!」俳句コーナーの夏木いつきさんの本を読みました。
いやあ、この二作、素晴らしい俳句の超入門書シリーズだと思います。特にこの一作目の方は、俳句の基本ルール説明などを織り交ぜて、俳句を詠むためのテクニックを紹介しているのだけど、何より、作ろう!自分でもできるかも!という気にさせてくれる本。この夏井先生の添削方針が、その人の着想をできるだけ活かそうとするのもいいし、素人としても授業者としても、とても勉強になります。
夏休みに入る来月はもう少し読みましょう
今月を振り返ってみると、『イン・ザ・ミドル』の校正原稿をずーっと読んでたから、仕方ない面もあるけど、もう少し頑張れたかなあという気もする。来月は期末試験が終わったら夏休みに入るし、また10冊くらいは読めるかな。最低でもそのくらいは読もう!