反転授業で大ピンチ! やっぱり「いつでも誰にでも有効な学習法」はないね…

最近、下記リンク先で書いたように、返却されたレポートの成績が良かったりもう一つのレポートも無事に出し終えたりと、一見軌道に乗ったかに見える僕の留学生活。しかし、実は全然そんなことがなくて、相変わらず英語ができなくて苦しんでいる。

予想外の好成績が励みになった一日

2016.01.28

教師が統計を学ぶ最大のメリットは安易なアンケート調査をやめたくなるところ

2016.02.04
今学期も大きな柱として2つの授業があるのだけど、最近はそのうち一つ、教育研究についての哲学の授業で弱りに弱っている。そもそも、哲学の話を英語で理解するのが難しい。ConstructionismとConstructivismというよく似た名前の思想について、いろいろな人がいろいろなことを言っているのだ(この無意味な要約の仕方でいかに理解できていないかが伝わるだろうか…)。しかし問題はもう一つ、この哲学の授業の授業法にもあった。

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「反転授業」形式の今学期の授業

授業が完全な「Flipped Classroom(反転授業)」形式なのだ。そう、近年ICT活用の文脈でも話題になっているやつですな(というかメディア人気的にはすっかりアクティブ・ラーニングに話題をさらわれて下火だけど…)。哲学の先生って、きっと教室で議論するのが好きなんだと思う。基本的にテキストとビデオとスライドを事前に見て、事前にクイズも解いて、それから授業。スライドに沿った講義はゼロ。授業はスライドについての学生の質問やディスカッションで進む、あすこまの狭い世界観で言うとザッツ欧米な感じの授業。

で、何が困るって、英語のできない僕には議論が聞き取れないのである…。特に、イギリス人の同級生の発言とかまるで聞き取れない。うかつに質問もできなくなってしまった。

今までの講義中心の授業だと、聞き取れなくても、(1)事前の指定文献を読む、(2)事後の文献も先回りして読む、(3)昨年度の講義レジュメを読んでおく、(4)時間が出来たら遠隔授業用のビデオも見る、という手段で、とにかく力技で予習を頑張ってなんとかカバーできた。しかし、反転授業ではそれができん。全くできん。それが1回の授業で3時間続くので、おかげで最近は授業に全くついていけてない。

問題の根本はリスニング力がないことにある。考えてみたら週2回の授業以外はほとんど毎日図書館で文献を読んでいるだけ。 家に帰れば家族がいるので日本語である。イギリスにいながら、英語を話したり聞いたりしていないのだ…。もっと英語で交流する機会を持つべきなのだけど、一方で読むスピードの遅さから土日も読むことに費やさないと追いつかない。ということで、ちょっと解決策が思いつかないなあ。これは困った…。

やっぱり普遍的に通用する授業法はないんじゃないか

うーん、それにしても、反転授業でこんなに困るとは思ってなかった。外国語で学んでいる僕の場合は極端な事例かもしれないけど、 こんな調子だと母語での授業でも「反転授業のせいでうまく学べない」事例ってあるんじゃなかろうか、ということが頭をよぎった。ラーニング・ピラミッド批判の下記エントリでも書いたけど、やっぱり「いつでもどこでも誰にでも学びやすい学習法」ってのは存在しないんだと思う。その人によっても違うし、同一人物の場合でも、その人の置かれた文脈によって、最適な学習法は異なるのだ。

ラーニング・ピラミッドは眉唾だ

2015.04.29
お願いだから反転授業じゃなくて、テキストに基づいた講義をやってほしいよー…それが一番学びやすいんだもの…というのが、今の僕の心の叫びである。

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