小3息子がボードゲーム「天正壬午の乱」を作った話

今日は完全な親ばかモードの日記投稿。小学3年生の息子が「天正壬午の乱」をテーマにしたボードゲームを作ったので、そのことをつぶやいたら、戦国ゲーム「信長の野望」公式ツイッターの担当者の方にリツイートしてもらったよ、というお話です。

目次

一年前から戦国男子に

何事にもマイペースな息子、2015年夏から一年間のイギリス滞在中は「チェス男子」だったのだけど、帰国してからチェス熱はあっというまに冷めて、マンガ日本の歴史をきっかけに戦国男子に変身。年末年始に歴史ボードゲーム「桶狭間合戦」を楽しんで、歴史系の武将図鑑・合戦図鑑を読み、今は「信長の野望・烈風伝」で遊んでいる。

歴史ボードゲームにハマる年末年始。今年もよろしくお願いします。

2017.01.03
ちなみに、息子にとって初の「信長の野望」が烈風伝。派手なグラフィックでリアルタイム式戦闘が多い近作よりも、最初はシンプルなターン制のほうが良いと思って、風雲録と迷って烈風伝にしました。価格も安いし!

ゲーム「天正壬午の乱」

そんな歴史遍歴の延長で、彼が作ったゲームが「天正壬午の乱」。「本能寺の変」後の甲斐・信濃・上野をめぐる徳川家康・上杉景勝・北条氏政(家督は氏直)の領土争い。史実では、家康が一気に勢力を伸ばしてのちの天下取りの足がかりとなった戦乱だ。小学3年生の作るゲームとしては、なかなかしぶいチョイスである。

天正壬午の乱(Wikipedia)

https://ja.wikipedia.org/wiki/天正壬午の乱

大まかなゲームの内容

大まかなゲームの枠組みはこんな感じ。

目的:信長死後の甲斐、信濃、西上野の旧織田領を平定すること。
プレイヤー:2〜3人。上杉景勝、徳川家康、北条氏政のいずれかを担当する。
勝利条件:次のいずれかを達成すること
   (1)甲斐、信濃、西上野の全ての拠点を、自軍で平定すること。
   (2)敵軍の軍勢を、旧織田領から自国に撤退させること。
   (3)敵軍の総大将を討ち取ること


各軍は複数の部隊からなり、プレイヤーは各ターン、2つの部隊を、最大2マス(2つの拠点)ぶん移動させることができる。1マス移動して敵軍に隣接したら、戦闘ができる。個々の戦闘は、各々の軍団が持つ攻撃力・防御力とサイコロの目で勝敗を決める。この時、攻撃側のみ、敵軍と隣接するすべての部隊で攻撃する「一斉攻撃」がかけられる。

プレイヤーは、旧織田の軍勢や真田一族などの土着の武将と戦って自軍に取り込み、自国の領土を拡張しつつ、敵軍プレイヤーの軍勢を全て追い払うか、総大将を討ち取るかしないといけない。強力な部隊を複数抱える徳川家康軍、部隊数で勝る北条軍、主力部隊の攻撃力が高い上杉軍。この地域を平定するのはどの軍勢か?…というゲーム。

部隊数の制限が効果的

このゲーム、面白かったのは、地形や城によって各拠点に駐留できる部隊数に制限があること。例えば、武田信玄時代の居城であった躑躅ヶ崎館は4部隊置けるのに対して、信濃山地は1部隊しか駐留できない。これが、いい感じのジレンマを生む。徳川軍を例にすると、総大将の徳川家康や名将の本多忠勝のような攻撃力の高い部隊は拠点が楽に平定できるので、つい先へ先へと前進させたくなる。一方で、山地に1部隊で駐留しているところに一斉攻撃をかけられると、さすがに強い部隊も分が悪い。サイコロ運次第では全滅してしまうし、それが総大将なら即ゲームオーバーだ。そこで、多くの拠点を平定しつつ、相手に一斉攻撃をかけられるのを避けるため、どの拠点にどの部隊をいくつ進軍させるかという戦略が必要になってくる。

敵でも味方でもない織田軍の存在

また、このゲームのマップには、敵軍だけでなく、プレイヤーが操作できない織田軍も登場する。この織田軍が、敵でも味方でもない軍として、良いアクセントになっているのだ。

まず、マップ内には柴田勝家の部隊と滝川一益の部隊がいて、彼らは北陸方面に撤退をはかっている。具体的には、プレイヤーのターン終了後に織田軍のフェイズがあり、そこでサイコロの1が出ると滝川部隊が、6が出ると柴田部隊が、決められた行軍路に沿って撤退戦を開始する。そして、この撤退の途上でプレイヤーの軍隊と接触すると、戦闘がはじまってしまうのだ。

この織田軍がなかなか馬鹿にできない強さ。実際、徳川(僕)と上杉(息子)が戦った際には、柴田軍が上杉軍の進路上を撤退して、上杉景勝部隊の進軍を足止めしている間に、僕の徳川軍が勢力を拡張したことがあった。

さらに、歴史IFとして、織田軍フェイズでサイコロの2が2回連続で出ると、畿内の織田信孝軍団が甲斐に進軍を開始する。この織田信孝軍、羽柴秀吉や丹羽長秀などの強力な部隊を抱えているため、もし動き出すと脅威だ。柴田軍や滝川軍と同様に定められた行軍路を通過するので、プレイヤーは信孝軍団との接触を避けつつ、敵軍と戦わなければならない。

「信長の野望」公式さんからリプライが!

とまあ、親ばかを承知で言うと、よく考えたなあというところもあり、なかなか楽しいゲームなのである。見よう見まねで「躑躅ヶ崎館」などの漢字を頑張って書いているところも、たいへん微笑ましい。単に歴史好き、ゲーム好きというだけでなく、こういう形で自分で作り手にまわってくれると、親としては嬉しいなあ。

そして、このゲームのことをちらっとつぶやいたら、多くの方からあたたかいコメントをいただいた。感謝しております。

特に嬉しかったのは、「信長の野望」公式さんがコメントして下さったこと。

これには息子も大喜びしておりました。ありがとうございました。ふだんは周囲に自分の趣味をあまり理解してもらえない息子なので、たくさんの反応をいただけて喜んでます。あとは、一緒にプレイしてくれるクラスメートがいればいいんだけどなあ…(笑)

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2 件のコメント

  • 初めまして!
    改めて息子さんスゴいですね~!
    お父さんが信長の野望烈風伝を与えた事が息子さんのインスピレーションの元になったのかしれませんね!
    僕も漫画日本の歴史等で歴史に興味を持って小学4年生の時に友達の家で友達と一日中風雲録をやっていた程、歴史が好きで未だに三度の飯より歴史が好きという大人になったので是非息子さんにはその歴史に対する情熱が冷めないまま大人になってもらいたいと応援します!

    • コメントありがとうございます!熱しやすく冷めやすい子なので先々まで続くかはわかりませんが、良いところが伸びてくれればいいなと思います。僕も群雄伝や風雲録を中学生の時にやっていました。風雲録、シンプルながらも色々な要素がバランスよく入ってたり、スクロールなしの一枚マップで全国図が見られたり、今でも名作ですよね。あれにハマるのはわかります!