アルハンブラとタパスの思い出! グラナダ旅行に行ってきた

8月に入っていよいよ帰国目前。「イギリスにいるうちに行けるところに行かねば!」とスペインのマラガに1泊、グラナダに3泊してきた。直前に指導教官から修士論文のフィードバックが届いて結局午後はホテルで修論を書いた日もあったのだけど、全体的にはのんびりできてとても楽しい旅行だった。今日はスペイン旅行の個人的な思い出を書く。

目次

ため息の出る、アルハンブラ宮殿の美しさ

旅行先にグラナダを選んだのは、ここがかつてイスラム王朝のナスル朝の都であり、キリスト教文化とイスラム教文化の両方を見られる期待があったから。最大のお目当ては、もちろん有名なアルハンブラ宮殿である。

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アルハンブラ宮殿は、本当に美しい宮殿だった。直線的ですっきりとしたデザイン。白を基調にした壁。その壁の彫刻。いったいどれほどの人が、どれほどの時間をかけて作ったのだろうと思わせる精巧な模様。

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さすが太陽の国スペイン、イギリスに比べると気温の高いグラナダでも、丘の上にあるアルハンブラ宮殿はさほどではない。カラッとして日陰に入るとすーっと体感気温が下がる。特に、宮殿から少し離れたところにあるヘネラリフェと呼ばれる庭園では、いつも風が通り抜けて、夏の別荘になっていたのもなるほどと納得した。宮殿からは、向かいのアルバイシンという丘陵地帯にある白壁の家並みが見える。

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石段の片隅に腰掛けて、ずっとその家並みを眺めていたくなる宮殿だった。個人的にはヴェルサイユ宮殿などのきらびやかな宮殿よりも断然好き。行った人みんなが「あそこは素晴らしい、ぜひ行くべきだ」というのも頷ける場所。

のんびり降りよう、アルバイシン

アルハンブラ宮殿から見える丘陵地帯アルバイシンは、白壁の家が、幅の狭い坂道を挟んで密集している区域。日本だと、どこに近いだろう…尾道とはちょっと違う…。アルハンブラ宮殿からは一度道を降りてまた坂道を登る形になる。徒歩で20分くらいだろうか。僕たちはバスでサンニコラス展望台まで登り、降りるときだけ徒歩だった。

アルバイシンからアルハンブラを臨む

夜の7時半頃、アルバイシンの丘にあるサンニコラス展望台から、アルハンブラ宮殿を眺めた。シンプルな横長のデザインの宮殿と、縦に真っ直ぐ伸びる糸杉のコントラストが映えている。ここから見える夕焼けのアルハンブラ宮殿は、本当に素晴らしいらしい。といっても日没は夜9時半。子連れの僕たちには日没を待つのは厳しいので、明るい中しばらく景色を楽しんでいた。観光客目当てのギター弾きのかき鳴らすギターや歌声があちこちから聞こえてくる。その音楽に合わせて体を軽く動かしている人たちもいる。僕は妻とただただぼーっとして、子供たちは、思い思いに本を取り出して読んでいた。

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安くてお腹一杯のタパス料理

この日の夕食は、展望台から徒歩10分程度のところにあるBar Reina Mónica。グラナダのあるアンダルシア地方ではドリンク&タパという小皿のおつまみセットが庶民の楽しみなのだけど、このお店ではドリンク一杯+タパス2品で2ユーロ(230円程度)。中心街のタパスに比べるとメニューはほどほどだけど、この値段で良いのかという安さである(おまけに一品サービスしてくれた)。アルバイシンに立ち寄る方はぜひ気軽にお試しを。

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アパートメントホテルの楽しみ

今回の旅行ではキッチン付きのアパートメントホテルに泊まり、朝ごはんは市場で食材を買って食べることに。街中にあるサン・アウグスティン市場でフルーツ、お肉、海老、チーズなどを買い、簡単に料理して食べた。

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驚いたのはフルーツの安さ。種類にもよるのだけど、全体的にはどれも安い。マスカットが大きな一房100円くらい、プラムなんて一個10円しない。僕はエクセターでも日本よりフルーツが安いなと思っていたのだけど、スペインからの移民は「果物が高い」とこぼしていた。今となってはそれもよくわかる。本当に安い。他では、オリーブの美味しさに妻が感激していた。「私の中でオリーブの歴史がいま変わった」のだそうです。

アパートメントホテルの窓を開けるとすぐ下がバル(居酒屋)に面した路地になってて、夜8時を過ぎると賑やかになってくる。子供たちを寝かしつけた夜10時すぎ、外出はできないので、テラスで「大人の時間」と称してチーズを肴にソーダを夫婦で楽しんだ。階下からは、賑やかな話し声だけでなく、スパニッシュギターや歌声も聞こえてくる。2時間ほど、街の音をBGMにして会話や読書を楽しんで就寝。アパートメントホテル、いいなあ!

NcH Paloma Dreams

きれいで料理しやすいキッチンのあるアパートメントホテル。階下がバルなので夜が賑やかだけど、その雰囲気を楽しめる人にはおすすめ。
http://www.booking.com/hotel/es/nch-paloma-dreams.en-gb.html

のんびり時間が流れて夜が長い街

スペインの人曰く、アンダルシア地方の人は世話焼きでおしゃべり好き。マラガもグラナダもお店でも英語はあまり通じないけど、親切な人たちなので、片言のスペイン語でも覚えてから行くといいかも。印象的なのは、日中の街は比較的静かで、お店や美術館・教会にもシェスタの時間があること。夜7時くらいになるとだんだん賑やかになってきて、タパス料理のお店が夜12時くらいまでは賑わっている。のんびり時間が流れて、夜が長い素敵な街だった。子育てが終わったら、夜の時間も楽しめる。今度はアルバイシンで夕焼けを見て、夜のタパス料理を楽しみたい。また夫婦で来たいよ、グラナダ!

お得なグラナダカード

グラナダにはアルハンブラ宮殿の他にも、グラナダ大聖堂、王室礼拝堂、ジェロニモ修道院といったレコンキスタ後のキリスト教の建築物もある。これらの名所を巡りたい人には、グラナダカードがお勧めだ。通常版(BONO BASICO)と特別版(BONO PLUS)があり、僕たちが買ったのは前者。3日間有効の割引パスで、これらの名所に入場でき、しかもバスに5回乗れる。僕は海外でバスに乗るのにはなんとなく抵抗感があるのだけど(電車と違って切符の買い方や降りるタイミングがわかりにくい)、グラナダカードのおかげで安心して乗れた。おすすめです

街のあちこちにザクロあり

また、グラナダの街のシンボルはザクロで、道表示や家の表札をはじめとして本当に街の至る所にある。アルバイシンの丘をゆっくり降りながらザクロを探すのも楽しいですよ。

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