[読書]これぞ精読の面白さ!「扇の的」の魅力に気づく、野中哲照『那須与一の謎を解く』
国語教育の教科書で圧倒的なシェアを誇る光村図書。その中学校2年の教科書に掲載されているのが、『平家物語』の「扇の的」の章段だ。東国の若者那須与一が、船の上の扇の的を見事に射抜いて喝采を浴びる名場面である。本書、野中哲照『…
国語教育の教科書で圧倒的なシェアを誇る光村図書。その中学校2年の教科書に掲載されているのが、『平家物語』の「扇の的」の章段だ。東国の若者那須与一が、船の上の扇の的を見事に射抜いて喝采を浴びる名場面である。本書、野中哲照『…
今年は自分の授業について、言葉の単純な意味で「反省」することが多い。率直にいうと自分はそこそこ「頑張ってる」気持ちがどこかに、いや、だいぶあったんだけど、実は全然そんなことはなくて、本当に色々な環境で支えられてそう見えて…
鈴木宏昭『私たちはどう学んでいるのか』をとても面白く読んだ。一言で言うと「教師が予定したように生徒が学習するなんてありえないよ。それは「教育ごっこ」に過ぎないよ」と主張する本で、それを踏まえて、じゃあ人間はどう学習するの…
風越は夏休みに入るのが遅く、二学期が始まるのが早い(若干の恨み節感あり…笑)。とはいえ、やはり夏休みに入るといつもより時間の余裕も生まれてゆったり本も読める。数えたら今月は16冊と、やはり冊数的にも多い方だっ…
長らくブログ更新の間が空いてしまいました。実は20日にコロナに感染し、いまだ隔離期間中。体調は一昨日から回復してきて、自宅で9月以降の授業の仕込みを進めてはいるのだけど、焦っても仕方ないので、ゆっくりやっていきます。今回…
岩下修『イラスト図解:AさせたいならBと言え』を読んだ。1988年刊の同著者による『AさせたいならBと言え』にイラスト図解を加えて具体例を大幅に書き換えた令和版とのことである。1988年版については、SNSで何度かその名…
今回のエントリは自分用の備忘メモとして、資料の紹介をする。『読書と言語能力』の著者・猪原敬介さんが、ベネッセ教育総合研究所のサイト「子どもの生活と学び研究」というコーナーに「小・中・高校生の学校外読書時間の全体像を描く」…
H.リン.エリクソン他『思考する教室をつくる 概念型カリキュラムの理論と実践』を再読した。国際バカロレアのカリキュラムに導入されたこともあって注目度の高い「概念型カリキュラム」についての本で、個人的には、この本を翻訳した…
今日は一学期の授業のふりかえりエントリ。ちょっと前のことだけど、7月、作家の時間の作品集を作ったあとに、全6回の俳句創作の授業をした。今年度は去年の俳句創作の基本方針を踏襲しつつ、カードゲーム「57577」の真似をして、…
『子どもに学ぶ言葉の認知科学』に続いて、同じ著者の広瀬友紀『ことばと算数 その間違いにはワケがある』を読んだ。最近読んだ今井むつみ(他)『算数文章題が解けない子どもたち』と同じく、算数における子どもの間違いの理由を探る本…