[読書]僕の中にも小さな「白羽さん」はいる。村田沙耶香『コンビニ人間』
帰国して最初に学校図書館で借りた芥川賞受賞作。面白かった。ネタバレも含んだ感想を手短に。 とても合理的な思考をして周囲の人たちから浮いてしまう「私」が、「コンビニ店員」という役割を上手にかぶって30代半ばまでの人生をやり…
帰国して最初に学校図書館で借りた芥川賞受賞作。面白かった。ネタバレも含んだ感想を手短に。 とても合理的な思考をして周囲の人たちから浮いてしまう「私」が、「コンビニ店員」という役割を上手にかぶって30代半ばまでの人生をやり…
北海道の上士幌町にある中学校で国語の教師をされている石川晋さんのエッセイ集。肩の力を抜いた闘いの記録である。 [ad#ad_inside] 自然体の授業をする公立中学校の先生 個人的なことを書くと、僕は2012年の冬に、…
「クラスも教師も自立する『質問づくり』」という副題が付けられた、質問づくりについての本。「ライティング・ワークショップ」をはじめ、それと親和性の高い考え方の教育書を次々と翻訳している吉田新一郎さんの翻訳なのだけど、その中…
このブログで何度か話題にしているが、作文教育には「書き手としての教師」(teachers as writers)というアプローチがある。今日はそのトピックについての最新の文献を紹介してみよう。 [ad#ad_inside…
ナンシー・アトウェルが創設した学校Center for Teaching and Learningでの研修が、だんだん近づいてきた。4月11から14日の4日間だ。事前の推薦図書として紹介されたアトウェルの「Systems…
とある小学校教師「岩淵先生」と、その同僚「中谷先生」の「メール振り返り書簡」物語。岩淵先生が一日の振り返りを書き、中谷先生がそれに反応した一年を記録したお話である。一応物語化されているけれど、著者である元公立小学校教諭(…
見ているだけで楽しくなる、ため息が出るほど美しい図書館を訪問した写真集。同じ年に刊行された類書として「世界の夢の図書館」(4104円)や「美しい知の遺産 世界の図書館」(9504円)もあるけど、それに比べると値段は半額以…
大学のScientific Methodologyという授業で統計について学び始めたものの、「中高時代は英語も数学も苦手だったのに、今さら英語で数学やるなんて無理!」ということであっさり日本語に頼ることにしたのが前回まで…
勉強会で知った「駅前に立っている父 大きめの水玉のような気持ちで傍へ」というほんわかした歌と、若い世代の歌人というところがなんとなく気になって、第一歌集を買ってしまった。瀟洒な装丁の素敵な歌集。「あとがき」によると、作者…
夏休みに生徒とやっている図書館での有志読書会「ぶらり読書会」、今年の課題本はこの本だった。 わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) [文庫] カズオ・イシグロ 早川書房 2008-08-22 …