2022年は6月も読書は低調。合計で9冊しか読んでいなくて、2桁に届いていないのは近年では記憶にない(都合よく忘れてるだけかも…?)。うーむ。理由は単純で、仕事が忙しくて読書の暇と気力がないのですよ。6月は頑張ったけどしんどい一ヶ月でもあった、ということなんでしょう。そんな中でも月間読書まとめはやりたいと思います。
目次
6月のベスト本は、山小屋のエッセイ
そんな忙しい6月を支えてくれたベスト本は、小林百合子『山小屋の灯』でした。山関係の本がついに今月のベスト本に….笑。でも、本当に素晴らしいエッセイ集だった。どのエッセイにも人がいて、温かな心の交流があって、ゆったりした時間があって、細やかな描写がある。僕にとっては、「こういう文章を書いてみたい」と思わせる見本のような文章。なお、野川かさねさんの写真も、山小屋のあたたかな瞬間を切り取る素晴らしいものだった。6月は、寝る前のわずかな時間や土日にこの本をすこしずつめくるのが楽しみだったなあ。あー、山小屋に泊まりに行きたい!
授業づくりの参考になる本たち
お勉強系の本では、この2冊。佐宗邦威『模倣と創造 13歳からのクリエイティブの教科書』と、玉樹真一郎 『「ついやってしまう」体験のつくりかた』は、どちらもブログに書いたけれど、授業づくりの参考になる本。特に校舎の本は、一斉授業形式の授業をしている人にも参考になるはずだ。詳しくはそれぞれのブログエントリで。
授業開始前のクイズのネタ本
いつかのエントリにも書いたが、今年は授業開始前にホワイトボードに漢字・語彙・文法などのちょっとしたクイズを書くようにしている。そのネタ本として使わせてもらっているのが次の2冊。前者は、「〜じゃないと「〜くない」の違いという、現代わりとホットになりつつある現象(「歩くない?」(動詞+くない)「あれやったのおまえくない?」(名詞+くない))の土台として、小学生でも扱いたいな。後者の『部首から知る漢字のなりたち』シリーズはとても便利。子どもでも充分に読めるので、これは学校にも置いておきたい。
「あおのじかん」は素晴らしい絵本でした!
今月、本当は物語を読もうと意気込んでいたのだが、たった2冊、しかもどちらもすごい高得点というわけでもなかった。そこで、一番好きだった絵本、イザベル・シムレール『あおのじかん』を紹介しようと思う。この絵本、夕方から完全な闇夜になるまでの間の時間を描いていて、青から徐々に濃い青、黒になっていく変化がとても美しい。絵本ならではの表現で、ぜひいろいろな人に知ってもらいたい絵本の一冊だ。
今月の「山本(やまほん)」はもはや古典のあの一冊も。
今月の山本(やまほん)は、小林百合子さんのエッセイに加えて、深田久弥『日本百名山』。百名山ブームを引き起こしただけあって、短めの字数制限のなかにも、それぞれの山の個性的な魅力を描ききっているのが素晴らしい。今回は自分がいけそうな長野の山をじっくりと、他はさらっと流して読んだ。でも、手元において、どこかの山に行くたびに手にとっておきたい本だ。
しばらくは低空飛行も覚悟…。
とまあ、冊数を見ても好調とはいえなかった6月の読書。時間的には頑張ってやりくりしているので、7月も同じような感じが続くかもしれない。この状況はすぐには変わらないので、しばらくは自分自身も「乗り切る」「生きのびる」ことに重点をおいて、すこしでも読書を積み重ねていこうと思う。