「自由闊達」と「挑戦・創造・貢献」を胸に、軽井沢風越学園で頑張ります。

僕の新しい職場は、軽井沢風越学園。軽井沢風越学園は、2020年に長野県軽井沢町に開校予定の、幼稚園・小学校・中学校の「混在」校です(ですので、正確には現在はその設立準備財団に所属しています)。ここで新しい経験を積むために、家族で長野県に移住してきました。

目次

軽井沢風越学園設立準備財団

https://kazakoshi.jp

なお、僕のブログは別に風越学園の広報の役割は担っていないので、そちらに興味のある方は直接風越学園のサイトをご覧ください。

軽井沢風越学園に行く理由

僕がこの学園の採用に応募したのは、新しい学校づくりという経験の魅力、中心メンバーの岩瀬直樹さんに個人的に信頼感を抱いていたこと、苫野一徳さんの「自由と自由の相互承認」という考え方が好きなこと、が大きな理由でした。とはいえ、イギリス留学の時もそうでしたが、僕は大きな場面では深く考えず「面白そう」な方向に動く人なので、今回も直感的に動いたのだと思います。(直感に巻き込まれる家族は気の毒なのですが…まあ仕方ない、家族なんだし)

ですが、その後、「なぜ自分は風越に行くんだろう、そこにどういう意味があるんだろう」と自問自答する時間がたっぷりあって、今は自分なりにもう少し具体的な理由もあります。

一つは、これまで自分の母校である筑波大学附属駒場中・高等学校に長らく勤めていて、とても恵まれた環境だったけれど、やはりそこは特殊な現場だろうなと思っていたこと。もちろん、「特殊でない」現場など一つもないのですが、中高大含めてずっと似たような環境の人が揃う学校だったので、自分の経験する世界の狭さは気になっていました。国語科教員としての自分の成長を考えると、いったんまるで違う、しかも振り切れたコンセプトの学校に行ってみたい。そしたら10年後に見える景色がまるで違ってくるかもしれないから。

もう一つは、風越に行けば「子どもを見る目」は鍛えられるだろうなということ。甲斐利恵子先生や石川晋さんを見て思うのは、一人一人の子どもを見とる目の圧倒的な豊かさ。僕たち国語教師が、単に教科内容のプチ専門家ではなくて、国語という教科を通じて子どもを育てる専門家であることを考えると、自分に不足しているのはこの「子どもを見る目」だと思いました。幼稚園教諭や小学校教諭と一緒に学校を作る風越学園では、この目は鍛えられるはず。

そういう個人的な期待と、学校スタッフとしての役割、そして学校として社会に提案すること。それぞれの軌跡を、うまく重ねていけたらと願っています。

最初の一週間

早くも最初の一週間が終わりました。初日は、理事長の本城慎之介さんが目指す学校像・スタッフ像にピリッと身が引き締まり、背中を押してもらえる感じ。そして、この方の器の大きさも改めて感じました。信念のある、深いところを通過した言葉を語る人。これまでもやりとりの中で「すごい人だな」と感じていたのですが、これから、そう感じる機会も増えるのでしょうね。僕も、この人としっかり向き合えるプロフェッショナルになろうと思います。そして二日目からは、学校づくりの上で思っていた以上の自由と責任を与えてもらったことがわかり、こうじゃないとね!とプロジェクトが走り始めました。今週は理念をじっくり語る場面を多めにとり、来週から具体案へ。具体と抽象を行ったり来たりしながら、プロジェクトを進めていきたい。

この一週間、スタッフとは「え、まだ一週間だっけ?」と思うほど、たくさん話をしました。特に、保育スタッフの話は、そこから自分たちのやっている「教える」や「評価する」ことの意味を問い直さざるを得なくて、面白い。この学校は保育をベースにして学校づくりをするんだということが、自分ごととして腑に落ちてきた感じです。中高の教科教員としては大きなチャレンジだけど、どうなるか楽しみ。

自由闊達に過ごせますように

もちろん、まだ慣れないこともあります。私生活では、家族で転居したばかり。大きな課題は、車の運転と薪割りをする生活。小学校免許取得の勉強もしなくてはいけなくて、実は大忙しです。読書の時間が全く取れてないのが大きな悩み。そして仕事の悩みは、「相手が呼んでほしい名前で呼び合うこと」かな…どうしても「姓+さん」が普通に思えてしまう…どれも異文化体験な感じですが、少しずつ慣れていこう。

そんな一週間を過ごしながら、母校の学校目標のキーワードである「自由闊達」「挑戦・創造・貢献」をより強く意識するようになりました。自分が自由闊達でいるかと同時に、他の人も自由闊達でいられる環境になっているか。自分が挑戦し、創造し、コミュニティに貢献できているか。自分に問い続け、ここでしかできない経験を物語にして、頑張ります!

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2 件のコメント

  • 岩瀬さんも一緒でしたか 吉田新吉田新一郎さんから紹介された in the middle ゾーンに入って1日で読み終えました 澤田さんのまえがきに刺激され 私も英語の本にチャレンジしたくなりました

    • ありがとうございます、In the Middleを読んで下さって嬉しいです。英語はもっとすらすら読めると、本当に得る情報量が変わると思うのですけど、なかなか難しいです…(汗)