失敗、失敗。書くことには時間が必要…。

今日の高校の授業では、小説の結末部分についての解釈を書いてもらい、それを横一列で交換してコメントをつけていくという活動をした。

結末部分については一度すでに解釈を考えているし、20分の時間を与えたので大丈夫かなと思っていたけど、授業終了後に大福帳を見てみると、「時間が足りずに文章が雑になってしまった」「解釈を考えるのに時間がかかって、最後まで書ききれなかった」というコメントがちらほらと。 

これは失敗だったなあと思う。下記エントリにも書いたのだけど、時間制限はそれだけで書くことの阻害要因になることが、以前に読んだWriting Voicesでもすでに指摘されていた。

 

作文教育の成否の鍵は、自律性を高める仕掛けにあり

2015.04.07

 書くことの阻害要因

・書く課題の内容が完全に決められている。
・書くテーマやジャンルが決められている。
・特定のトピックについて書かなくてはいけない。
・時間制限がある。
・ワークシートに穴埋めする形式である


個人的な経験からも、「短い時間制限で」「人にこのあと読んでもらう(評価される)」文章を書くのは、それなりにプレッシャーもかかる作業だ。苦手な生徒が、時間を気にして焦ってますます書けなくなる気持ちもわかる。

今回の課題は充分な時間だろうと思ったのだけど、時間の感じ方は個人によって違う。トピックを与えられて、しかも人によっては短い時間で書かなければいけないのだから、ゆっくり考えるタイプの生徒や書くのが苦手な生徒に、ハードルをいくつも課してしまったようなものだ。作文教育に興味がありながら、日々の授業がこれではうかつもいいところ。

今後、「書く→読み合う」活動をする時は、「前時の最後に書く→(時間不足の子は宿題)→次の授業で読み合う」を基本的なフォーマットにして、書くのが遅い生徒や考えをまとめるのに時間がかかる生徒が安心して書けるようにしないといけないな。こんな基本的なことにも気づかなかったなんて、我ながらちょっとショック。でも、今日気づいて一歩前進と思おう。

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