自分のやる気をコントロールする

Facebookで市川伸一さんの動機付けに関する記事がシェアされてきた。記事自体は3ページ程度のものだけど、最初のページで動機が6つに分類されていてわかりやすい。

 ▷ 生徒の発達段階に応じた動機づけの手法を考える (ベネッセ教育総合研究所)

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動機付けというと「内発的/外発的」という二分法がよく知られていて、僕達教員はつい「内発的動機づけ」こそ「本物」だと思いたくなる。特に研究志向が強い教員の中には、「その学問自体の面白さこそが真の動機で、役に立つか立たないかという視点はそれ自体が邪道」という人もいる。教育の分野でデシやキャロル・ドゥエックの本がよく引用されるのも、「それが正しいから」というより、単に「教師の好むモデルだから」という側面も大きいと思う。

この市川さんの説明は、そういうかたくなさのデメリットを明快に指摘していて面白い。学習者の状態によってどんな動機づけが有効なのかは異なるので、それを使い分けていくことが重要なのだろう。そして、市川さんが言う通り、生徒が自分でモチベーションを管理できるようにすることが理想なのかも。

自分の場合を考えてみると、たしかに「それをすること自体の面白さ」(充実志向)も大切な要素だけど、それだけだと忙しい時には練習や勉強が続かないことが多いなと思う。

例えば、英語の勉強については「ライティング・ワークショップについて知りたい!」や「自分の作文の授業に役立てたい」という実用志向が大きい。あと、昔は英語から逃げ続けていた人生だっただけに、前よりも上達してきた喜び(訓練志向)もあるかな。でも、それだけだと勉強しないので、英語の本を読む時には基本的に他の人につきあってもらって一緒に本を読んでもらっている(関係志向)。一緒に読む楽しさや責任感、締め切りがあることなどが、続けられる大きな要因な気がする。

また、趣味のウクレレは最近やや停滞気味。弾くのは楽しいのだけど、忙しいと後回しで数日間楽器を手にとらないことも多い。たった月1回程度の、しかも個人レッスンなので、「弾く楽しさ」以外の動機が得られないからかも。(1)ウクレレ仲間をつくる、(2)発表の機会をつくる、(3)それが終わったらご褒美、あたりをして外発的な動機づけからアプローチするといいのかな。

こんなふうに、あれこれ考えて自分のやる気をコントロールできたら楽しそうだ。

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