実家でPC操作のお手伝い

昨夜から実家に来ている。週末に実家の近くで用事がある時には、実家に寄ってPCの操作など、細々した手伝いをする機会が増えた。といっても僕も特別詳しい人ではないので、無線LANの設定とか、親の「何か変な画面が出てきた」「印刷ができなくなった」という注文に応えつつ、やり方を教えるとか、その程度。

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PCの操作って難しいんだなあ、と思う。特にブラウザ。最近は、最低限必要なアイコンだけを並べて、あとはクリックしないと情報が出てこないシンプルなデザインのものばかりで、前のバージョンを使っていない人にとっては、どこに何があるのかが全くわからないようだ。うちの父も、Win2000くらいまでは仕事でPCを使っていたはずなのに、いちいち困っている。「文字で説明してくれればいいのに、最近のパソコンは変な絵ばかりでわからない」と愚痴をこぼす。なるほど、相当な認知的負荷だと思う。

よく「直感的に操作できる」と言う人が多いApple製品だって話は同じ。この春にiPad miniをあげたんだけど、なかなか使えていないみたい。iOS製品も、ある程度世界観を共有している人にとっては直感的操作ができるかもしれないけど、そうでない人にとってはハードルが高いんだな。「ページ送り」「削除」などのコマンドが目に見えない。そもそも、うちの母は全くPCを使わない人なので、「ゴミ箱」のアイコン(あのアイコンがゴミ箱を意味していることも説明しないとわからない)が削除を意味すると教えた時も、軽く驚いていたし。

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印象的だったのは、あるソフトをダウンロードした時に画面に出てきた規約のポップアップウィンドウ。父はそれをプリントアウトして、丁寧に読んでいた。昔の職業柄も、そういう細部の規約や約款はきちんと読まないと気が済まない人なのだ。正しい。態度としては父の態度が圧倒的に正しい。しかし、あの規約は呈示する方もちゃんと読ませようとしていないし、こちらも読まないで「同意」をクリックする人が、僕も含めて大半のはず。その結果、なんらかの重大な規約変更に気づかないまま同意することも多いはずだ。これっていったいどういう社会なんだろう、と、ちょっと考えてしまった。

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