久しぶりに小学校の演劇を見る

今日は娘(8歳)の小学校の学芸会だった。娘の学校では、3年ごとに演劇→音楽→製作展示をローテするので、今年は演劇の年(下の絵だと合唱してるみたいだけど、演劇です)。

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見ているうちに、ああ自分の小学校の演劇もこうだったなあという感覚が戻ってきた。とにかくどの演劇もあからさまにテーマが設定されてるのだ。こんな感じ。

1年生: 一番美味しいのはお母さんが作ったお菓子。
2年生:みんなで協力することの大切さ。
3年生:勇気を持って人を助けることの大切さ。
4年生:一番の宝物はお年寄りと子どもたち。
5年生:お互いに相手のことを思い合うことの大切さ。
6年生:モノの豊かさよりも心の豊かさ。 


うーむ。保護者として(生)暖かく見ていたけど、ここまで続くとさすがにお腹いっぱい。特に、最後の「モノの豊かさよりも心の豊かさ」は、見ていて寒かった。この二分法自体どうなのというツッコミは別にしても、日本経済が好調だった僕らの子ども時代ならともかく、「モノの豊かさを失ったら心の豊かさも失ってきてます」が現実になってるのがいまの日本だものねえ。「子どもの貧困」が問題になってて、しかも僕のところは就学援助を受けている児童が多い自治体なので、余計にね…。

まあ、僕も教員なので、学校は本質的に特定の価値観を刷り込む所だという限界もわかる。でも、その価値観が「正しい」前提じゃなくて、もう少し価値観それ自体を問いなおす場が学校にあったらいいな。そもそも心の豊かさって何?とか、モノの豊かさと心の豊かさは別のものなの?とか。それから、表現活動をその価値観の刷り込みに使うのも、ちょっとね。演劇が好きな人が見たら、どう思うのかしら。

 

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