あけましておめでとうございます。今年のお正月は、In the Middleとともに過ごしています(笑)というわけで、2018年最初のエントリは、去年読んで面白かった本たち。去年の後半、読んだ本についてこのブログでその都度書けなくなってしまったので、それを補う意味でもサクッと「去年の部門別良かった本」について書いていきます。
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小説部門のNo.1は隆慶一郎『影武者徳川家康』
2017年読んだ小説のNo.1は隆慶一郎の「影武者徳川家康」。これは、あすこま家の妻が「これを読まずに死んではいけない」と強力にプッシュする一冊。さすがに読み応えありました。徳川家康の替え玉として生き延びようとする世良田二郎三郎と徳川秀忠の暗闘が手に汗を握る、重厚な歴史小説の傑作です。そして島左近がかっこいいんですよ…!
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ちなみにNo.2はやはり妻の愛読する「神田紅梅亭寄席物帳」より『芝浜謎噺』。ミステリと落語が融合した傑作シリーズ。これ、落語のネタと落語の世界で起きる様々な事件が本当に上手く融合している人情系ミステリ。今は全6巻出ているシリーズの、芝浜謎噺はシリーズ2巻目。この2巻めでハマった感じ。人物関係を把握するためには1巻目からどうぞ(1巻目はまだシリーズの方向性が定まってないので、ちょっと我慢)。
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評論部門No.1は諏訪正樹『「こつ」と「スランプ」の研究』
評論No.1は、比較的最近読んだこちらの本。身体知と言葉の関係についての本なのだけど、熟達の過程や、その中で起きるスランプ現象と言葉がどう関わってくるのかという視点が面白い。これはいつかきちんとエントリで書こうと思います。
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No.2は、超読書家の同僚のおすすめ本。これもすごく面白かった!定義や性指向・性自認による違いの説明、同性愛概念からトランスジェンダー概念が生まれてくる歴史などなど、LGBTについての基礎文献ですな。やはり知識は大事。知識なき思いやりは容易に差別になるな、と思わされる一冊。
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エッセイ部門No.1は東海林さだお『ワニの丸かじり』
実は三学期のライティング・ワークショップで僕はエッセイを書こうと思ってまして、9月からエッセイを色々とつまみ読みしていました。その中で、「やっぱりこれを真似したいなあ」と思ったのが東海林さだおさんの丸かじりシリーズ。特に『ワニの丸かじり』の「午後二時のラーメン屋」が好き。観察が細やかで、対象への愛や優しさがあって、肩の力の抜けたユーモアがある。こんな料理エッセイを書いてみたい。
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No.2は岸本佐知子『気になる部分』。これは「おすすめのエッセイを教えてください!」とライティング・ワークショップの勉強仲間に聞いたらおすすめしてもらったもの。『ねにもつタイプ』も面白かったけど、数学が苦手な人が到達した境地を描いた傑作「空即是空」を収録しているこちらに軍配。ユーモアに毒と切なさを秘めたエッセイ集。
[amazonjs asin=”4560720878″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”気になる部分 (白水uブックス)”] [amazonjs asin=”4480426736″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”ねにもつタイプ (ちくま文庫)”]児童書部門No.1はマイケル・モーパーゴ『月にハミング』
児童書は、小説系と説明文系から一冊ずつ。小説のNo.1は、あすこま家の小6娘の「これを読まずに死んではいけない」本、マイケル・モーパーゴの『月にハミング』。モーパーゴはいいよー。『カイト』『ケンスケの王国』『モーツァルトはおことわり』など、戦争をテーマにしつつ、安易に戦争を使わない。『月にハミング』も、とても美しい喪失と再生の物語。
[amazonjs asin=”4092906080″ locale=”JP” tmpl=”Small” title=”月にハミング (児童単行本)”]児童書の説明文系からは、澤井悦郎『マンボウのひみつ』。まだ若いマンボウ研究者の方の本なんだけど、とにかくマンボウが大好き、マンボウについて知ってほしいという愛と情熱が、本全体に溢れている!こういう熱のある本に出会えると、嬉しくなっちゃう。
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マンガのNo.1も戦国もの、『センゴク外伝 桶狭間戦記』
息子が戦国オタクへの傾斜を深めたので、付き合う形で戦国時代もののマンガを読むようになったのだけど、「センゴク」シリーズの中で、外伝の『桶狭間戦記』が一番面白かった。戦国時代の争いを米の経済と貨幣経済の対立と捉えた世界観が作品に奥行きをもたらしていて、そこで活躍する太原雪斎&今川義元師弟がかっこいい!こんなに格好いい義元初めて見た。桶狭間で死んで欲しくなかったな。5巻で綺麗にまとまってて、これが2017年に読んだマンガのNo.1。
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次点は、なし。あえて言えばAmazonプライムに加入した影響で読み始めた『孤独のグルメ』だけど、もうちょっと色々と読みたかったな。ちなみに妻のイチオシ、中世の魔女狩りをテーマにした『辺獄のシュヴェスタ』が完結したけど、救いがなくて最後まで読み通せませんでした…。
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読書時間No.1はやっぱりこの本、ナンシー・アトウェルのIn the Middle
自分では、僕のブログのメインコンテンツと思っているナンシー・アトウェルの主著を、いま何度も再訪してます。きちんと読めば読むほど、アトウェルのすごさもわかってくるし、自分の課題もわかる。別にアトウェルが完璧とは思わないけど、僕よりはるかに上にいるのは事実。この人を鏡にして進んでいくのがいいな、と思う。
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おまけ:過去の年頭のエントリ
というわけで、今年は「身近な誰かのおすすめ」本に印象に残った本が多かった気がします。
なお、過去3年の年頭のブログ記事はなんだろうと思ってみたらこんな感じ…。このブログも4回目の新年を迎えて、ぼちぼちと継続していきたいと思います。よろしくお願いします。




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