日本語の絵本あります・Københavns Biblioteker(デンマーク図書館印象記5)

コペンハーゲン市には二つの大きな公共図書館がある。ブラック・ダイアモンドの異称で知られるDet Kongelige Bibliotek(デンマーク王立図書館)と、Københavns Biblioteker(コペンハーゲン中央図書館)だ。

立派な「ブラック・ダイアモンド」

前者は確かに大きくて立派な図書館。外観からして格好いい。
 

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中に入ってもご覧の通り。
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しかし、それ以外に感想があまり思い浮かばないので(^_^;)、ここではスルーして中央図書館について書こう。

元がデパートのにぎやかな中央図書館



コペンハーゲン中央図書館は、コペンハーゲン大学の近く、ブックカフェなどもある文教的な雰囲気の地区にある。吉田右子さんの『デンマークのにぎやかな公共図書館』によるともとはデパートだったらしい。カフェを併設した一階フロアがとてもにぎやかな図書館だ。

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司書さんの対応時間は限られている



図書館見学恒例、写真の許可を取ろうとインフォメーションを探したのだがなかなか見つからない、と思ったら3階にあった。そこで写真撮影の許可をもらって今度はレファレンスをお願いしようとしたら「私は受付スタッフだからわからない。司書はこのフロアの反対側にいる。今日はあと5分だから急げ」とのお返事。

そう、中央図書館に限らず、コペンハーゲンの図書館では、開館時間目一杯司書さんがレファレンス対応してくれるわけではない。「本日は正午〜午後2時、午後3時〜午後5時まで」などと、時間が決まっていることが多い。これは休憩時間やその他の業務との兼ね合いだと思うが、開いている間は(夜遅くを除いて)基本的に対応する日本の公共図書館に慣れていると、ちょっと戸惑う。

3階には日本の絵本コーナー!



ともあれ、無事にたどり着いて、勤務時間ギリギリでレファレンス依頼。「私は日本から来た。この図書館には日本語の絵本や本がたくさんあると聞いているが、どこか」と聞いたら、案内してくれた。実はコペンハーゲン中央図書館は、「絵本のたね」プロジェクト(詳細は下記リンク)の活動の成果として、約300冊の日本語の本を蔵書に入れているのだ。

 ▷ えほんのたね

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あったあった。これだけの数の日本語本に出会えるのは嬉しいね。このタイトルを全部ローマ字化してデータ入力するのも大変だったろうなあ。

ちなみに案内してくれた司書さんには「あなたはツクバから来たのか?」と聞かれた。なぜピンポイントでツクバ…。筑波大学の図書館情報学の学生さんが、ここに来たりしたのかな…?

これは素敵。はてなマークの検索機



さて、ここは中央図書館というだけあってデンマークらしく白を基調にしたデザインで統一され、4つのフロアに本、DVD、CD、雑誌、ゲームなどが分散して配置されている。基本的にややざわついた感じなので、4階にはおしゃべり禁止のエリアがあった。

その中で面白かったのはこのはてなマーク。こちらのブログで知っていたのだけど、実際に見てみるとやっぱり好き。日本の図書館でもあるといいのになあと思う。



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第一印象は「しっかりものの図書館」



この図書館、コペンハーゲンの中核を担う図書館だけあり、本やDVDの棚も多く、全体的に机も多く、パソコンを持ち込んで作業している人も多い(そういう写真がないのは人を入れて写せないから…)。パッと見の印象としてはゾーニングもしっかりされてて、「ゆったり」というよりは機能的な図書館という印象。デンマーク語が読めないせいで詳しいことがわからないのがとても残念だけど、例えば同じデンマークの大型図書館であるBiblioteket Kulturværftetに比べると、なんとなくイギリスの大きな公共図書館っぽいなあと感じた。

 

「本が主役」ではないゆったり空間? Biblioteket Kulturværftet(デンマーク図書館印象記2)

2015.12.17


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Biblioteket Kulturværftetの方が「うわあ、いいなあ」と感じるけど、こちらは日々の生活に役立ってくれるしっかりもの、という感じだろうか。

ちなみにこの図書館の近くにあるブックカフェもとても素敵なお店なので、観光でいらっしゃった方はぜひそちらにもお立ち寄りを!

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