前回のVesterbro bibliotekに続き、移民地区の図書館Nørrebro Bibliotekへ。
でも入ってみると、見通しの良いとても良い雰囲気の図書館だ(デンマークの図書館はみんな雰囲気が良い。白い色が多用されていて、汚れが目立って清掃が大変じゃないのかな…と思うけど…)。
そして、ここの図書館には多言語資料がたくさんあった。やはりアラブ系が中心で、ほぼ一区画がまるまるアラビア語。アラビア語のDVDも借りられるし、資料の取り寄せもできる。入り口付近には懐かしのカセットテープまであった。他に、ウルドゥ語、スペイン語、フランス語、もちろん英語などの本もあり、その充実ぶりに驚いた。
いいなと思ったのは語学学習教材。デンマーク語や英語だけでなく、その他の言語も少ないながらあったのだ。例えば移民の子供が自分のルーツの言語を学ぶために、あるいは移民とのコミュニケーションを通じて関心を持った現地の人が学ぶためにと、新たな可能性がここから開かれている。
この多言語資料の充実ぶりに、もしかして、Vesterbro bibliotekの蔵書も廃棄ではなく、ここにだいぶ移されたのかな、そうだといいなと思って見ていた。
無料開催の「トーククラブ」
吉田さんの本では、この図書館には若者向けのキャリア支援サービスもあるということだったので、スタッフの方に尋ねてみる。
すると、今はそういうサービスはなくTalk Clubという色々な言語での会話の機会を提供しているそうだ。
奥の部屋を使って、ドイツ語とフランス語とスペイン語は毎週1回、それ以外にもアラビア語、ロシア語、英語などが開かれているという。講師役は地元のボランティアの人だそうで、説明してくださった司書さんは「あなたも日本語のクラスを開けるよ」と笑っていた。参加者数を聞くと「わかると思うけど、天候によるんだ」とまた笑顔。5人から15人程度だそうだ。それだけ頻繁に開いていてその人数とは、かなり根づいていると言ってよいのでは。