移民の生活を支える多言語対応・Nørrebro Bibliotek(デンマーク図書館印象記4)

前回のVesterbro bibliotekに続き、移民地区の図書館Nørrebro Bibliotekへ。

 

前は移民向け資料が揃っていたが...Vesterbro bibliotek(デンマーク図書館印象記3)

2015.12.19

図書館の外壁にも落書きがあるけれど、街の壁も落書きだらけで、いかにも治安のあまり良くない街といった趣き。ロンドンのアイデアストアを思い出す。

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アイデアストア・ホワイトチャペルの目指すもの(1)

2015.09.01

アイデアストア・ホワイトチャペルの目指すもの(2)

2015.09.02
充実した多言語資料

 


でも入ってみると、見通しの良いとても良い雰囲気の図書館だ(デンマークの図書館はみんな雰囲気が良い。白い色が多用されていて、汚れが目立って清掃が大変じゃないのかな…と思うけど…)。

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そして、ここの図書館には多言語資料がたくさんあった。やはりアラブ系が中心で、ほぼ一区画がまるまるアラビア語。アラビア語のDVDも借りられるし、資料の取り寄せもできる。入り口付近には懐かしのカセットテープまであった。他に、ウルドゥ語、スペイン語、フランス語、もちろん英語などの本もあり、その充実ぶりに驚いた。


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いいなと思ったのは語学学習教材。デンマーク語や英語だけでなく、その他の言語も少ないながらあったのだ。例えば移民の子供が自分のルーツの言語を学ぶために、あるいは移民とのコミュニケーションを通じて関心を持った現地の人が学ぶためにと、新たな可能性がここから開かれている。

この多言語資料の充実ぶりに、もしかして、Vesterbro bibliotekの蔵書も廃棄ではなく、ここにだいぶ移されたのかな、そうだといいなと思って見ていた。

 

前は移民向け資料が揃っていたが...Vesterbro bibliotek(デンマーク図書館印象記3)

2015.12.19
 


無料開催の「トーククラブ」



吉田さんの本では、この図書館には若者向けのキャリア支援サービスもあるということだったので、スタッフの方に尋ねてみる。

すると、今はそういうサービスはなくTalk Clubという色々な言語での会話の機会を提供しているそうだ。

奥の部屋を使って、ドイツ語とフランス語とスペイン語は毎週1回、それ以外にもアラビア語、ロシア語、英語などが開かれているという。講師役は地元のボランティアの人だそうで、説明してくださった司書さんは「あなたも日本語のクラスを開けるよ」と笑っていた。参加者数を聞くと「わかると思うけど、天候によるんだ」とまた笑顔。5人から15人程度だそうだ。それだけ頻繁に開いていてその人数とは、かなり根づいていると言ってよいのでは。

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頑張ってほしい、移民を支える図書館

この図書館は、各所に色々な言語での案内があり、壁にもマイノリティ・グループの人たちの写真を貼っていたりと、相当特色がある。こういう図書館が、何かと大変な移民たちの生活を支えているのだろう。政治状況・予算などを考えると今後に向けては不安もあると思うが、何とかこのまま頑張って欲しいなと思う。

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