やっぱりおかしい、日本の教員の長時間労働。

留学生同士の各国教育事情雑談でも、教員の待遇はやっぱり興味の的の一つ。そこでも、日本の教員の長時間労働は驚かれる。先日もイラク人の留学生が、「全く前の仕事はひどかったよ!1日12時間働いて休憩が1時間しかないんだ!」と言うので、「日本の教師はほぼ毎日そんな感じで、しかも休憩が1時間もない人が多い」と答えておいた。「しかも、土曜日や日曜日にだって出勤日があるんだ」。反応は、「え、なんで?」「クレイジー! なんでそんなので働いているの?」というのばかり。

こちらも相手の反応に慣れてきて、

「僕は家族優先の「付き合いの悪い同僚」だけど、それでも部活の担当日や会議で週の半分は夜まで学校にいるよ」 
「土曜日や日曜日も部活の練習や大会や行事で出勤しないといけない日があるよ」
「夏休みだって出勤日が結構あるよ」
「でも、僕の勤務校は進学校で、日本の中では良い環境の方だと思う」
「一般的には、もっと忙しくて消耗しているはずだ」


などとなぜか誇らしげに社畜自慢を話してしまう(^_^;)

以下は先日、facebookでシェアされてきた記事から(↓タイトル長すぎ…)。ここでもやっぱり日本の教員の労働時間、突出してる…。ちなみに僕も鬱状態経験者です、はい。

 ▷ 突出した世界一の長時間労働でうつ病休職者10年で3倍増の日本の教員、教員の「うつ傾向」は一般企業の2.5倍←5年連続で世界一低い日本の教育への公的支出に加え財務省が教職員3万7千人削減ねらう倒錯の日本

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なお、長時間労働の話をした時に「おお、うちの国も日本と一緒だよ!」と言っていたチリ人の勉強仲間。このグラフだとチリは一番短いじゃないの…。

アラブ圏でも、南米でも、イギリスやフランスでも、日本ほど過酷な労働時間の話は今のところまだ聞いていない。土日は休みだし、夏休みは全く来なくていいし、平日も午後5時や5時半には終業だし…みたいな話をよく聞く。もちろんサンプリングとしては偏ってるし、僕が自分にとって羨ましい話ばかり覚えているのだろうから、ただの実感レベルの雑談なのけど、同じ仕事なのになんでこんなに違うのー!と思ってしまう。

日本の方が教員の社会的地位が保証されていて生活も安定してそうな感じだけど、少なくとも平日の残業時間と土日はどうにかならないかなあ。家族との時間、自分のための時間、軽んじられすぎ。この状況は多分変わらないのだろうし、嫌なら日本を出るしかないのだけど、そのスキルを持てそうにないことをこっちに来て痛感してる。「僕たちみたいなただの国語の教師って、日本語圏っていう狭い世界を出たら本当に役立たずなんだねえ」と、一緒にため息をつく僕たち夫婦。でも、定年まで働くとして残り20年以上、このままでいいのかなあ。

現実的には僕自身の身の振り方はもうどうにもならない部分もあるかもしれないが、自分の子どもたちにはちゃんと伝えておこうと思う。「日本語しかできないということは、日本の労働環境以外で働く選択肢を最初から捨てているのと同じだよ」「日本の労働時間は他国と比較してこうだよ」「日本の女性の置かれている状況はこうだよ」って。

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