『逆引き版ICT活用授業ハンドブック』、国語教師仲間の渡辺光輝さんが執筆者の一人だったので読ませてもらった。手短だけどブログにレビューを書いておこう。
本書の特徴は、「逆引き版」のタイトルどおり、使いたい場面ごとのICT活用事例集であるところ。課題や教材の配布、情報収集、アウトプット、交流、そしてふりかえりまで、学習の流れに沿って多くの事例が紹介されているので、読むだけで自然と授業の流れをイメージしてしまうのが面白い点だ。また、この学習の流れが「探究のサイクル」とほぼ同一で、ICTと探究型学習の相性の良さも想起させた。
主に紹介されているのは、スライド、ドキュメント、Jamboard、スプレッドシート、フォームなどのGoogle系のアプリが多いが、他にもCanvaやFlipgridなども紹介されている。本書は基本的にはこれらのアプリをはじめて使う教師向けに書かれている。また、子どもたちがはじめてこれらのアプリを使う時に、アプリになれるようなアクティビティを紹介しているのも面白かった。それを読みながら、もしかして、児童・生徒を読者に想定したこういう逆引き事例集があると、本当の意味で子どもたちが活用できるのでは、とも思った。
基本的には初めての人から読める構成だけど、「本書で紹介されているアプリはほぼ一通りは使ったことがあるが、本腰を入れて活用しているわけでもない」レベルの僕のような読者も、充分ターゲットになる本である。実際、有益な知識は多かった。特に、スプレッドシートにふりかえりのテンプレートを作って課題として配布し、あえて「提出」しないことで子どもが振り返りを蓄積できるようにする方法(p115)や、グーグルフォームでグリッド式選択肢を作ることで順位付けのあるアンケートをとる方法(p128)は、「なるほど」の活用法。自分でも使ってみたいなと思う。

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