[読書]「ナルニア国ものがたり」シリーズ

娘(9歳)が読んでいることがきっかけになって、ナルニア国物語シリーズの7冊を一気に読み通した。実は僕はファンタジーを全く読まない子どもだったこともあり、シリーズを読み通すのははじめて。


素晴らしかった!『ライオンと魔女』での、ルーシィが衣装だんすから最初にナルニアの世界に入る時の、これから物語がはじまるワクワク感。『朝びらき丸、東の海へ』での、勇ましくも愛らしい「ものいうネズミ」リーピ・チープの活躍。旅の果てにカスピアンたちが東の果てにたどり着く時の海の美しさは、サン=テグジュベリ『夜間飛行』でフェビアンが嵐雲の上にたどり着いた時の、死と隣り合わせの美しさを思い起こさせる。続く『銀のいす』での、緑の魔女と泥足にがえもんの息詰まる論戦。『魔術師のおい』での、アスランの歌声に応えるように次々と生まれてくるナルニアの生き物たち。そして『最後のたたかい』での、みんながたどりついた「まことのナルニア」。

とにかく筆者ルイスの描写力が素晴らしい。生き生きとした世界で少年少女たちの成長が描かれ、一貫してこの世界を支える神としてのアスランがいる。また、後半の巻になって、第一巻に出てくる「街灯あれ野」やカーク先生と再会できる、大河ドラマならではの楽しさもあった。満足。

僕にとって名作ファンタジーの多くは未読。『モモ』『星の王子さま』『はてしない物語』、ファージョンの作品集…どれも全部大人になってから読んだものだ。有名な『指輪物語』『ゲド戦記』『ハリー・ポッター』シリーズも、全巻読破したのはひとつもない。このうちからどれか一つでも、また子どもたちと一緒に読んでいけたら。こういうのも、子どもを持つ楽しみの一つなんだろう。

 

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