受験勉強の個別化の流れ

ソフトバンクとベネッセの合弁でクラウドでの学習支援を行う「classi」が、出版各社と提携して学習参考書をウェブ上で使い放題にするサービスを開始するそうだ。

 ▷ ソフトバンクとベネッセの合弁会社Classiが教育系大手出版社と連携して新サービスを開始

 ▷ classi

プレスリリースでは、どんな参考書が使えるかはわからないけど、学研教育出版、桐原書店、数研出版、尚文出版、山川出版社と、大手の名前が並ぶ。受験指導に導入する学校は出てくるだろう。

似たような話題として、広尾学園が「受験サプリ」を導入したというニュースも以前に読んだことがある。「受験サプリ」は月額980円でさまざまなレベルの講義動画が見られるサービス。

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 ▷ 受験サプリ

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受験指導は基本的に個別学習なので、学習者側のモチベーションさえ維持できれば、動画で各自が個別に見たいところを学習する方法は、教室で一斉に進めるよりもずっと理に適っている。一斉授業は、生徒個別の視点から見れば、とても効率が悪い方法だからだ。参考書や講義動画自体は、もうかなり良質なものがあると思うし、成功する可能性があると思う。

もちろん、学校なり塾なりといった学習環境が不要になるわけではない。動画や参考書はこちらの質問には答えてくれないので、個別に質問に対応したりフィードバックをしたりする体制が必要だし、同じく学習している同世代の存在だって必要だろう。たった一人で、動画相手にモチベーションを維持するのは、とっても難しいものだから。

とはいえ、「受験勉強の個別化の流れ」自体は止められないだろう。学校や塾の持つ意味は、少なくとも受験勉強に関しては徐々に変わっていくのかもしれない。こういう動きには注目していきたい。

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