今日は手短にお知らせです。僕の勤務先である軽井沢風越学園が2025年度からの参画スタッフを募集しています。そして、今回は下記の記述通り、募集対象に国語科スタッフも入っています!
- 小学校教諭もしくは中学校教諭(国語、数学、理科、技術は尚可)
https://kazakoshi.ed.jp/news/recruit/34037/
今、風越学園でいわゆる国語の専門家(中学校国語免許保持者)は2名。僕と、りんちゃんこと甲斐利恵子先生です。小学校のスタッフでも僕が舌を巻く授業をされる方もいるので、免許持ち=プロ、というわけでも必ずしもないけれども、それでも先を見越して国語の専門家にもう一人来てもらえると嬉しいな。
ただ、ちゃんと断っておくと、国語一筋で頑張ってきた人であればあるほど、この職場は難しい面もあるということです。中学校や高校の国語を専門でやってきて、小学生を相手にする戸惑いもあるかもしれません。「きちんと」できる子どもたちばかりでは全くないし、仕事の幅も広いので、「もっと教材研究の時間をくれ….!!」と思うことはたくさんあります。また、これまでもブログで書いてきたことですが、僕のように陽気なノリについていきにくかったり、プロジェクト・アドベンチャーやアウトドア適性が低かったりする人は、その点での苦労や孤独感もあるでしょう。(ただ、僕のようにそれまで全く無縁だった人が登山をはじめちゃう展開もあるかも?)
それでも、自信を持って言えるのは、風越学園は面白い職場だ、ということ。僕は、ずっと筑駒で賢い中高生を相手に教えてきた自分が、40代という、ともすると保守的になりがちな年代で風越に移ってきて、本当によかったと思っています。ここは、国語が好きなあなたにとって異文化体験の場。自分のつみあげてきたものが揺さぶられ、得意や不得意、できることや苦手なことがあらわにされ、「そもそも」が問われます。環境もガラッと変わり、風越の校舎や森といった独特の環境に自分をあわせないといけない。ごちゃごちゃののしんどさは、きっと誰にもあるでしょう。
でも一方で、風越では「国語の専門家」ではない同僚たちから、たくさんのことを学べるし、支えてもらえます。風越の同僚は本当にすばらしい。筑駒とは違う意味で、専門性にあふれ、子どもたちのことを考えて、そしてよく話している。これほど、他の教科のスタッフや若いスタッフから自分が学べる環境は、ここでないとなかなか得られません。子どもからも、率直なフィードバックをもらえます。子どもたちと一緒につくる体験もできます。そういう中で、あなたなりの「自分らしい国語の授業」をつくっていってほしい。風越は「風越学園では子どもも大人もつくり手である」と標榜しているけれど、それは何よりもまず、あなたがあなた自身をつくる作り手である、ということです。
僕自身は、「国語」を軸足にして、そこからピポットをするようにもう一方の足を他の領域に伸ばして、風越に関わっている感じ。僕にとっては、ホームはあくまで「国語」の世界で、そこから出発して、異文化交流の場としての風越で、できることややってみたいことをやっている。ここで小さな子たちを相手にしていると「ああ、自分の本質は教師じゃないんだろうな」なんてことまで感じたり、いろんな葛藤を抱えながら、でも、その葛藤も含めて楽しく働かせてもらっています。
もしあなたが、国語一筋で頑張ってきた人なら、僕と同じように、自分の価値観や自信がゆさぶられる中で、「国語」という柱があなたを助けてくれるはず。また、もしもあなたがまだ若くて、これから国語という柱を育てていきたい人であれば、風越という独特の環境や、僕やりんちゃんを含めた同僚たちとの関わりの中で、ご自身の柱を育てていってほしいと思います。それが、最終的に国語じゃなくなっても全然いいと思うんですよね。
まあ、僕は国語好きの仲間がほしい。僕やりんちゃんと一緒に風越での国語の授業をつくって、国語の教科会で楽しく国語談義をしませんか? 言いたいことは、要するにそういうこと。応募、お待ちしています! 気になることがあれば、個別に聞いてくださいね。答えられる範囲でお答えします。
https://kazakoshi.ed.jp/news/recruit/34037/