今週は教育学研究科全体の新入生ガイダンス期間。メインキャンパスから少し離れた教育学科のあるキャンパスで、リーディング課題が配付されたり、一般的なスタディスキルについて説明されたり、剽窃についての注意を受けたりした。
面白いなと思ったのは、「学生には色々な種類の方法で学んでもらう」という説明があったところ。以下のように分類され、それぞれの学習方法の目的が説明された。
①講義:教師によるレクチャー。
②セミナー:その日のトピックについてディスカッションをする少人数の討議。
③チュートリアル: 教師と学生の比率が一対一、一対極少数で行われる指導。
④スーパービジョン:主に論文を書く過程で行われる教師と学生の一対一の指導。
⑤実習:実際にものを作ったり、実施研究に参加したりすることで学ぶ学習。
⑥ オンライン学習:オンライン上のリソースを使った学習や掲示板でのディスカッション。
⑦グループワーク:グループで課題を解決したり発表を作る学習。
⑧個人学習:予習やレポートなど、各種課題の個人学習。
おお、8種類もある。ガイダンスでは特に「このうち一番中心なのは⑧の個人学習」ということが強調されてた。先日、高校卒業してすぐにこちらに留学してきたという日本人学生さんと知り合ったのだけど、彼の話でも、学期中は常に課題に追われて土日もけっこう勉強してたらしい。
また、体感としては⑥のオンライン学習の比率がかなり高い。多くの学習リソースがオンライン上で公開されて読むよう指示されることが多く、課題も全てPDFファイルで配付されている。個人的には、ウェブサイトでさらっと読んで理解できる英語力がなくてメモをとりながらになるので、紙ベースのほうがありがたいんですが…。印刷する手間がない方は楽だろうけど、全ての学習リソースをオンライン上に置くのも考えものですな。
▼
それぞれのスタイルが実際にどういう場面で用いられるのかはこれから経験するのだろうけど、少なくとも日本の大学ではこういうふうに種類を明示されたことはなかったので、ちょっと新鮮。自分の授業でも試しにこういう区分を明示してみようかな。
▼
ちなみに、教育学研究科の大学院生はMEd TESOL(英語教授法)を専攻する中国人が多い。他はイギリス、EU圏の他の国、韓国や中東といった所。人見知りの僕は彼らとの初対面が大いに不安だったのだけど、娘の「いい、お父さん。友だちを作るにはお弁当を一緒に食べて、おかず交換をすることよ!」という助言に励まされて、なんとか切り抜けました…(なお、おかず交換はしていない)。
▼
最後にこの日、印象的だったことを一つ。ガイダンスの前に大学図書館をぶらぶらしてたら、本をいっぱい抱えた学生さんに図書館の書棚の位置を聞かれた。僕は当然よくわからず、結局その人は自力で無事に目的の書棚にたどり着いて本を何冊もコピーしていたのだけど、その人と新入生ガイダンスでばったり再会。え、ということはまだ新入生? ガイダンス期間中なのにもう色々と文献コピーしてるんだ! 自分のプロジェクトかな、それとも事前のリーディング課題かな。いずれにしてもちょっと焦るエピソードだった。