医進・サイエンスコースやインターナショナルコースを中心に、ICT推進で有名な広尾学園。このたび同僚たちと一緒に行ってきました。
ICTというと「教具」としての授業での活用が話題の中心になりがちだけど、こちらは一人一台iPadで、生徒が情報を「共有」するツールとしての放課後のICT活用も進んでる。下記の記事は(読むのに登録が必要だけど)必読だと思う。
▷ タブレットを授業から解き放とう (TechtargetJapan)
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今回の訪問は、この記事にも紹介されている状況をどう作ってこられたのか伺うことが中心だった。特に個人的に興味があったのは「ICTに不慣れな教員が、不安と恐怖からあれやこれやと規制して、生徒のICT活用の芽をつぶす」というありがちな状況をどう回避したのか、という点。
実際、ICTを使わない教員ほど「ラインがいじめの温床に」「授業中にツイッターやラインやるからICTはダメ」 みたいな話が好きだ。いじめの原因はラインではなく人間関係で、ダメなのはツイッターではなくあなたの授業なのに、である。そしてふだん使わないのでその可能性に気づかず、「なくても授業はできる」と言ったり(そりゃあそうだ。特に一斉授業しか考えないのであれば)、色々とルールを決めたがって生徒の自発的な活用を妨げる。
総じて、広尾学園の金子先生や袖ヶ浦高校の永野直先生などが指摘してるように、「ICT活用の際に問題なのは教師」なのである。
今回の訪問では、こういう状況がやはり広尾学園にもあって、金子先生らがそれに対して粘り強く、でも強制にならないように前向きに取り組んできた様子が伺えた。 千里の道も一歩から、なのだなあ。
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あと、校内にWifiがたくさん飛んでてびびった。 電波たちまくってた。今年から医進・サイエンスコースではChromebookを導入したという話は聞いていたけど、なるほどこの電波の安定性あってのChromebook導入なんだなあ。実際の運用では何かしらトラブルがおきて保守が大変みたいだけど、それでもこれだけ無線の電波があれば、Chromebookはかなり安いコストで導入できる「パソコン」だものね。やはりまずは環境整備だなと実感した。
広尾学園、さすがにとんがった面白い学校でした。ビジョンを持つ、実行する、とはこういうことなんだなと思う。まだまだ変わっていきそうです。