シェイクスピアの街の素敵な図書館

ロンドンからスコットランドの首都エディンバラに北上する途中で、ストラトフォード・アポン・エイヴォンに一泊した。シェイクスピアの生家やお墓、妻のアン・ハサウェイの家もある、シェイクスピアの街。劇場ではオセローを上演中だったが、子供たちもいるので観劇はあきらめて街をお散歩。小さなエイヴォン川のほとりを少し肌寒い雨に濡れながら歩いていく。レンガ造りや白いしっくいのあるテューダー朝様式の家が多く、ゆったりした雰囲気の街並みで、天気が多少悪くてもとても美しい。ここはまた夫婦で来てみたい所だなあと思う。


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街の中の賑やかな通りをシェイクスピアの生家に向かって行く途中で、Public Libraryの看板を見つけた。こんな外観で公共図書館だなんて!小さな建物だけど、どんな図書館だろう。その日はバンク・ホリデー(休日)で閉館日だったので、翌日の出発前にちょっとだけおじゃましてみた。

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この図書館、正式名称はStratford Library and Information Centre。入ってみて驚いたのだけど、周囲の風景にあわせた外観とは裏腹に、中は非常にモダンで明るい。それもそのはず、この図書館は2004年にリニューアルオープンしたらしい。内装が新しいだけでなくICT化も進んでいて、貸出返却も基本的には自動で行う方式になっており、また、決して広くない館内正面に20台ほどのPCが自由に利用できるようになっていた。

 今回は内部写真はなし。大雑把に言うと一階にはフィクションやビデオ、朗読テープと児童書のコーナーがあり、Information Centreと名付けられた二階はノンフィクション中心という構成。本棚をざっと見た限りごくごく普通の蔵書構成で、どうもシェイクスピアの街の図書館だからといって、特にそれ関連の資料を多く集めているというわけではないらしい。ただ、二階の奥にはLocal studies and family historyという郷土史コーナーの部屋があって、そこでは1800年代からの地元の新聞記事が読めるマイクロリールが提供されている。やはり街の歴史には力を入れているのかな。


僕が入ったのは開館直後の朝9時半なのだが、開館を待っていた人が続々と入ってきて、図書館員の皆さんは早速それへの対応に忙しそうだった。こちらも電車の出発時刻があったので慌ただしく出てきてしまったのが心残りだが、瀟洒で小さな、なかなか素敵な図書館。シェイクスピアの生家のすぐ近くだし、観光の途中にふらっと入ると、お得な気分になれると思うな。

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