玉川学園MMRCを見学してきた

司書教諭課程の学生さんたちを連れて、玉川学園マルチメディアリソースセンター(MMRC)を見学してきた。

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MMRCは基本的な図書館機能に加えてマルチメディア室やシアターやスタジオも統合した、新しいタイプの学校図書館。豪華な設備に目が奪われがちだけど、今回の主目的は、このMMRCを舞台にここの9年生(中3)が取り組む探究型学習「学びの技」についてお話をうかがうこと。

 ▷ 玉川学園 学園マルチメディアリソースセンター

昨年度も同様の企画をしたんだけど、玉川学園の先生のお話のあとに質疑応答の時間を設けても学生さんたちから質問が何も出なかったことがあった。ただでさえ質問をするのは難しい。勇気がいる。それに、ここの学生さんたちは控えめタイプが多いみたい。だから質問をするには、経験と、安心して話せる環境が必要。

ということで、今年は前回までの授業の色々な場面にお互いに質問しあう練習をくみこんだり、先生のお話のあとで自分と学生さんたちだけでお話の内容を振り返りつつ、質問を考える時間も設けた。

うまくいった。小さな改善が、じんわりとうれしい。

僕は3年連続で玉川学園MMRCを訪れているのだけど、驚くのは、先生方が作っている「学びの技」テキストが毎年細かく改善されていることだ。コアとなる先生たちで毎週会議を重ねてのことだという。

また、11月にポスターセッション方式の発表会をして、その後、論文作成に取り組むカリキュラムなのだけど、「最後に」ではなく「途中で」発表会をするのがとてもいいなと思う。 最後に発表会をしても、フィードバックを「次」に活かすことはまれだから。発表会で聞き手からもらったフィードバックを書くことに活かしていく流れは、僕の作文の授業で必ず途中で相互フィードバックさせるのとも似ている。


 
玉川学園では、11/1(土)に「学びの技」のポスターセッション・MMRC見学会・探究型学習の研究会が開かれる予定。

 ▷ 21.5世紀探究型学習研究会~汎用的スキル・SSH・学びの技~

この研究会、参加費1500円なんだけど、11月に刊行予定の「学びの技」の授業をもとにした探究型学習の本『学びの技 14歳からのテーマ探究・論文執筆・プレゼンテーション』(予価1600円+税)がお土産についての値段なので、破格だと思う。勤務日で行けないのが残念! おすすめです。

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