[資料紹介] 就学前の読み聞かせは小学校卒業時の読解力に影響する?

今日の更新は短く資料の紹介を。最近、吉田新一郎さんの近刊の一つ、「読み聞かせは魔法!」を読んでいた。読み聞かせにも色々なバリエーションがあり、それによって何が期待できるのかについて書いてある本。「読み聞かせ」「対話型読み聞かせ」「考え聞かせ」だけでなく、それをペアで行ったり、「いっしょ読み(Shared reading)」について書いてあったりと、「国語教育の方法としての読み聞かせ」について説明している本(従って、日本でイメージされている「読み聞かせ」とはずいぶん違う)。別にリーディング・ワークショップ云々とは関係なく、一斉授業や家庭教育で取り入れられる部分も多いので、国語教師にも保護者にも勧められる本だと思う。

うーん、吉田さんの近刊、多すぎてなんとなく手にとれてなかったんだけど、やっぱり全部買わないといけないのかな….(笑)

読み聞かせが与える効果

さて、そんな時にサルタックのメルマガ経由で、下記の教育記事を読んだ。

読み聞かせが子どもの将来を変える?〜脳科学からの示唆〜(サルタックの教育ブログ)

http://sarthakshiksha.hatenablog.com/entry/2018/05/26/090000

ポイントだけ引用すると、

  1. 平均的な5歳児が獲得する語彙(1万語前後)の主な獲得源のひとつが読み聞かせから覚えた単語。
  2. 貧しい言語環境で育った子どもの中には、5歳になるまでに話しかけられる単語の数が、中産階級の平均的な子供より3200万語も少ない子どももいる
  3. スタート時点でついてしまったこの差は、学年が上がるにつれて、拡大する
  4. 幼稚園入園時の語彙レベルが下位4分の1に入る子供は、語彙と読解力において、小学校6年生までには、同学年の平均的な子供たちと丸3学年分の差がつくという研究結果もある。

つまり、就学前の家庭での読み聞かせの量が、小学校入学以降の語彙や読解力にも影響していくという研究結果。他の読みの研究で言われてきたことと同じだけど、興味のある方はぜひ全文読んでください。

この記事は、次の文献をまとめたもののようです。日本語訳もあるので僕も読んでみよう!

この記事のシェアはこちらからどうぞ!

4 件のコメント

  • 興味深い情報をありがとうございます。『読み聞かせは魔法!』について、私は自分の授業のテキストに指定し、ここに記されている読み聞かせ方を学生に紹介するとともに、実際にやらせています。私の解説+練習で1コマ、学生の実習で1コマです。今、「いっしょ読み」の解説回が終わり、今週は実習をさせようとしています。私のブログでその様子を少し書いています。
    『プルーストとイカ』、面白そうですね。私も注文しました! ありがとうございました。

    • 峰本さん、それぜひ見学したかったなあ!(もしかして本当に日本初なのでは?) 「いっしょ読み」、実は本を読んだだけだとどんなものかまだあまり具体的にイメージできていないのです。効果は感じられますか? 峰本さんがscrapboxのブログで触れているYou tubeの動画も見てみます!

      • ありがとうございます。私も「いっしょ読み」は実際には見たことがなく、YouTubeの映像と吉田さんの本にある『てん』の実例を参考にして、自分で考えて学生に実演して見せました。「対話読み聞かせ」や「考え聞かせ」より、「いっしょ読み」の方が学生には評判がよかったです。
        今週の授業(2回あります)では、1回目に自分でいっしょ読みをする際のシナリオを作成させ、それを基に2回目の授業でお互いに演じさせる予定です。これらを踏まえて、学生自身の絵本の読み聞かせに対する意識がどう変わったか、アンケート調査する予定です。
        やはり日本初だったでしょうかねぇ? 録画しておくべきだったなぁ。ちなみに、作例として私が実演したもののシナリオがありますので、別メールでお送りします。ご参考になれば幸いです。

        • 峰本さん、別メールのシナリオも含めて、本当にありがとうございます!