リーディング・ワークショップの公開授業の感想をいただいたので、司書さんの役割について補足します

リーディング・ワークショップの参観者の方から、公開授業の感想をいくつかいただいています。ありがとうございます。公開できるものを一つご紹介します。

国語科のリーディングワークショップの公開授業で見たこと

https://twitter.com/i/moments/932184449113927680

上記のTwitterのモーメントは、@mami_tanakaさんによるものです。授業中の生徒の様子や協議会の様子について触れてくださっています。協議会ではグループに分かれてもらったのですが、それぞれのグループでどんな話が出たかをこちらが知るのはなかなか難しいので、個人的にも嬉しいです。

リーディング・ワークショップにおける司書の役割

そして、一番ありがたいのは、@mami_tanakaさんが本校司書のKさんと話してくださっていること。公開授業やその後の研究協議会では話題にする余裕がありませんでしたが、この授業や図書館と司書の協力が不可欠な授業でもあります。居心地の良い図書館の環境づくり、生徒が読む本の配架、そしてなかなか読む本を選べない選書のサポート、いずれも司書の果たす役割が大きいです。

特に、僕はもともとはあまり小説を読まないタイプの人間なので、今でも小説の分野は手薄。そこで、「中高生が主役で部活をテーマにした小説を探してる」のようなリクエストが出ると、まず司書さんにお任せします。

協議会で足立幸子先生が指摘されたとおり、この実践のキモは「教師がどれだけ本を読んでいるか」にあり。ナンシー・アトウェルの学校の先生たちは「100%ではないが学校の本はだいたい読んでる」というすごい人たちばかりなのですが(下記リンク先参照)、僕たちにはそれは到底無理でしょうから、司書の助けは必須でしょう。うちの司書さんは、それこそ「呼吸をするように小説を読む」人なので。こういう、水面下で司書さんが果たしてくれている役割について、協議会で話題にできなかったのは、司書さんにも申し訳なかったなあ…。

アトウェルの学校見学レポート(2) どんな授業なの?

2016.04.17

一方で、僕が司書さんに依頼するのはそこまでで、カンファランスに入ってもらうことはしません。カンファランスというのは生徒の現状を看取り、評価し、教師が期待する方向に水を向ける「教育的介入」に他ならないので、そこは評価者である教師の仕事だと思っています。また、カンファランスは個々の読書履歴を把握する行為なので、それを司書が教育利用すべきではないとも思っています。

ここには、学校司書と教員の立場の違いをどのように考えるかという、考え方の問題があります。ここについて、僕と司書のKさんの間では意見が一致しているものの、「学校司書がどこまで教育に関わるか」という点で、おそらく意見が分かれるところでしょう。

司書と教員の同僚性について

2014.09.15

この記事のシェアはこちらからどうぞ!