勉強になりました!質問づくりミーティング

下記エントリで参加者若干名を募集した「質問作りミーティング」、無事に開催終了しました。約20名の方が参加し、当日は7名の方からの簡単な実践報告、Right Question Instituteの日本人スタッフの方によるアメリカの事例紹介など、2時間という短時間ながらも、「質問づくり」について色々と勉強させてもらいました。今日のエントリは印象に残ったことのメモ。

募集終了しました→ [若干名募集] 8/2(水)夜、「質問づくり」ミーティングを開催

2017.07.10

目次

こういう使い方もあるのか! さまざまな「質問づくり」事例

僕にとっての収穫の一つは、色々な質問作りの事例を知ることができたこと。国語教育での読解の問いをつくる事例や探究型学習での問いづくりだけでなく、キャリア教育、哲学対話での質問づくり→対話へと進む事例、アメリカのディベート教育での「想定される反論を考えるワーク」としての質問づくり、理科の授業の導入として質問を作り、それを分類分けしてから各自で調べていく事例など、色々な事例があるんだなあということがよくわかった。特に個人的に面白かったのは、学校説明会で質問づくりを保護者にやってもらう事例。保護者にワクワク感と責任感を持ってもらう方法として、手応えを得ているそうだ。これはいいなあ。

質問を評価しないことの意味

また、数名の発表者の方から、「質問の質を評価しないことの意味」が肯定的に語られたのも印象的。もともとの本を読んだ時に印象深いことの一つだったので(下記エントリ参照)、質問を評価しないことで安心な場ができるという声にあらためて納得した。

[読書]そのまま使えて教室を変える、良い意味でのノウハウ本。ダン・ロスティン、ルール・サンタナ「たった一つを変えるだけ クラスも教師も自立する『質問づくり』」

2016.05.31

「質問作り」のよくある質問

実践発表を受けての、Right Question Instituteの方へのQ&Aコーナーも勉強になった。

質問の質が低い…

例えば、国語の授業で文学作品の読解をするための質問作りをしている先生から、

教師の目から見て、本質的ではない、どうでもいい問いが出て来る。教科の単元目標を達成するためには、教師側が考えてほしい問いもある。問いの質をもう少し深めたい気持ちもあるし、一方で、生徒が考えたい問いを続けた先に質問の質が上がるのかという気持ちもあるし…。

という、とっても共感できる発言(質問?)が出た。「質の良い質問をしてほしい」という気持ちは、教師なら誰にもあると思う。

これについては、先生が質問の質を評価したり、ましては誘導したりしないで、辛抱して待つしかないようだ。ずっと質問作りをしているアメリカのある学校では、まず質問の量が増え、一年たつくらいから質が向上していくというプロセスを踏むそうである。時間がかかるとのこと。

時間が足りない…

日本の先生からは、「時間が足りなくて全部の手順を踏めない。一部を取り出して使う形ではどうか」という声をよく聞くそうだ。質問作り自体を毎回やる必要はないので、やる時には全ての手順を踏んでいただきたいということだった。特に、質問づくりを振り返るプロセスを

質問作りの後はどうすれば…?

さらに、もう一つ面白かったのが「質問を作った後にどう活用すればいいのか」という観点の質問が事前にいくつか出ていたことだ。質問づくりは、ある教科目標を達成するための手段であると同時に、質問を作っていくこと自体が目標にもなる(あるいは、教科を超えた目標への手段となる)だけにこういうことがおきるのだろうか。たしかに僕もなんとなく読解や探究型学習の発表しかイメージがなかったのだけど、先のあげた事例通り、色々な活用事例があったので、これも色々な事例を見るうちに発想を広げることができそう。

参加者の方、ありがとうございました

今回の質問づくりミーティング、要は自分が一番勉強したくて開いた勉強会だったのだけど、色々な方の実践発表が聞けたり、有意義なQ&Aが聞けたりと、大変参考になった。参加者の皆さん、ありがとうございます!

この記事のシェアはこちらからどうぞ!