[記事紹介]北欧図書館モデルのこれまでとこれから(デンマーク図書館印象記8:補遺編)


今日は、2015年の末に連載した「デンマーク公共図書館訪問シリーズ」の補足情報。

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(写真は記事では書かなかったChristianshavns Bibliotek)

「夢の国」ではないけれど…(デンマーク図書館印象記7:まとめ編)

2015.12.31

垂涎ものの児童書コーナー! Malmö stadsbibliotek(デンマーク図書館印象記6:スウェーデン編)

2015.12.30

日本語の絵本あります・Københavns Biblioteker(デンマーク図書館印象記5)

2015.12.27

移民の生活を支える多言語対応・Nørrebro Bibliotek(デンマーク図書館印象記4)

2015.12.22

前は移民向け資料が揃っていたが...Vesterbro bibliotek(デンマーク図書館印象記3)

2015.12.19

「本が主役」ではないゆったり空間? Biblioteket Kulturværftet(デンマーク図書館印象記2)

2015.12.17

市民の集まる場所・BIBLIOTEKET på Rentemestervej(デンマーク図書館印象記1)

2015.12.14

「デンマークのにぎやかな公共図書館」著者による北欧図書館の記事


この旅行の元になった『デンマークのにぎやかな公共図書館』著者の吉田右子さん(筑波大学図書館情報メディア系教授)が次の2つの記事をウェブで公開されていました。ぜひどうぞ。

対話とエンパワーメントを醸成する21世紀の北欧図書館 (つくばリポジトリ)

▷ 自己との対話・他者との会話 : 21世紀のデンマーク公共図書館がめざすもの (つくばリポジトリ)


「出会いの場」の図書館、「文化の仲介者」の司書

上の記事を二つ合わせて読むと、今までの歴史の上に現在のこのような具体的な姿になっているんだということが納得できる。20世紀後半以降の図書館の流れの延長上に今のデンマーク上の記事で描かれている「インスピレーションの空間、学びの空間、出会いの空間、創作空間」という21世紀の公共図書館モデル、そして「文化の仲介者」としての司書のモデル、どちらもとても興味深い。

この北欧の図書館モデルは、日本の図書館に関わる人たちが日本の公共図書館や学校図書館がこれからどんな空間を目指すのか考える時にも、参照軸として参考になるモデルだと思う。例えば、図書館関係者から批判を受けている「TSUTAYA図書館」だけど、居心地の良さで自然と人を集めるという点はデンマークの図書館と共通しているし、蔵書構成の問題が解決されれば、今後のイベントの組み方や空間の作り方によっては、むしろデンマークの図書館モデルに近いのは「TSUTAYA図書館」だったと言われるかもしれない。

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