親子そろっての終業式の日

今日7/17(金)は、勤務校の終業式。明日から夏休みとはいっても、すぐに部活の合宿はあるしその後の出勤日も多い。それでも、ふだんとは違って五時には帰って家族で夕食を食べられるし、色々な研修にもいけるし、読書や勉強もできるし…と、何でもできそうな期待に胸をふくらませる一学期の終業式の日は、この仕事ならではの喜びかもしれない。

空き時間に、読書家の高3の生徒とお話をした。朱天心『古都』という小説を薦めてくれたので、僕も読んで、今日は感想を交換する日だった。台湾の現代文学で、記憶をテーマにした短篇集。

古都 (新しい台湾の文学)
朱 天心
国書刊行会
2000-06


1時間ほど、図書館でこの本をめぐってお話をする。彼の話を通じて、この作品の魅力が増していくのも素敵だったし、彼の解釈を振り返る作業を通じて、彼の小学生時代の読書遍歴を聞けたのも楽しかった。贅沢な終業式の時間の使い方だ。僕はこのあと一年間勤務校を離れてしまうので、彼ら高3の卒業式には学校にいられない。そのことが残念なことと、応援していることを伝えて、その時間は終わった。

子どもたちの学校も、今日は終業式だった。ふたりとも、このあとやはり一年間転校してイギリスの現地校に通う予定なので、その後戻ってくるとは言ってもクラスで「お別れ会」を開いてもらったらしい。新しく通う言葉の通じない学校への不安もあれば、戻ってきたときに自分の居場所がないかもしれないという不安もある。そのせいか、特に小4の娘はこの数日、少しナーバスになっているようだった。でも、そんな不安にじっくり向き合って話を聞く時間を、忙しくてこれまでとれていない。今夜は、ゆっくり話を聞いてあげよう。寝付かせもして、本も読んであげようと思う。

 

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