やってみたい、「食べて書く」授業

勤務校には中3と高2で少人数選択授業がある。どちらもふだんの授業ではできない体験を、というのがコンセプトだけど、ふと、この授業のネタを思いついたので忘れないうちにメモ。

アイデアは単純で「美味しいものを食べて書く」、それだけ。参加生徒が「これは美味しい」と思う食べ物(予算は500円〜上限1000円くらいかな?)を全員で食べに行く。五感をフル動員して食べる。そして食べたら文章にする。それだけだ。これを何度か繰り返しで、年度末には自分で一番良いと思う作品を集めてアンソロジーにしてもいいな。

食についてのエッセイや、食べ物の描写が美味しそうな小説は、けっこう多い。 最近読んだ『みをつくし料理帖』シリーズはもちろん、池波正太郎の歴史小説、小川糸『食堂かたつむり』、西條奈加『上野池之端 鱗や繁盛記』。ユーモアのあるところでは東海林さだおの丸かじりシリーズも好き。

 

[読書]「みをつくし料理帖」シリーズ

2015.03.12
教科書にも載ってるところだと、谷崎潤一郎『陰影礼賛』の羊羹の描写も良いね。もう少し色々な食の描写場面を探して、当然それを読むこともやっていけば、いい訓練にもなるんじゃないかな。

実は去年、小池昌代の「くぼみについて」というエッセイを授業で扱い、その白玉の描写が美味しそうだったので、自宅で白玉を作って教室に持っていき、生徒に白玉の描写をさせたことがある。もっとも衛生観念がしっかりしてる生徒たちはあまり美味しそうでない僕の白玉に用心してあまり食べなかったのだけど…。

ともあれ、食べて書く。ぜひやってみたい授業だ。 きっと楽しい。

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