中1作文授業の課題レポートを評価する

ここ一週間以上、中1作文授業の生徒のレポートを読んで、コメントを書くという作業を続けている。

かつて次のエントリで書いたように、僕は基本的に(少なくとも日本の40人学級における)作文教師の添削指導の効果には懐疑的な立場だ。

 

添削が効果的に機能する条件(1)

2014.10.28
 ※(5)まであります

そして、授業中の生徒同士の相互フィードバックの充実にこそ活路を見出すべきだと考えている。だから、極端な話、レポートの完成原稿に対して僕がコメントしなくても効果的なフィードバックを返せる仕組みさえあればいい、というのが本音。

そもそもなぜ生徒同士で作文を推敲しあうのか?

2015.02.08

しかし、現状ではそんな仕組みはないので、やっぱり最終レポートを僕一人で読んでコメントをせざるをえない。また「全員の作品をちゃんと読んで、全員にコメントを返す」ことは、生徒との信頼関係構築の儀式としてはそれなりに意味を持っていることも事実だ。あ、僕はABCDの評価だけの返却(あれは判定であって教育ではない)や、ルーブリックによる評価はしない主義なので、必ずコメントで返します。

そんなわけで、今年もまた生徒の完成原稿を読んでこつこつとフィードバックを返している。まあ、生徒が自分で選んだテーマなので、みんなそれなりに頑張って書いていて、読んでいて面白いレポートが多い。大変だけど、楽しみもある。だからコメントもできるだけ前向きに、「できていること」をベースにしながらできていないことを補うようなものを書けたらと思う。理想は「それを読んだ生徒が推敲したくなるコメント」だよね。その域ははるかに遠い気がするけれど…。

ちなみに、読むのは完成原稿だけではない。完成原稿と一緒に大福帳(毎回の授業の振り返り)と、完成原稿提出後に全員に書いてもらった「作成プロセスの自己評価票」にもさらっと目を通す。必要に応じてだけど、プロセスについてのコメントを書くこともある。

 

作文の授業に大活躍、大福帳!

2015.02.13
こうやって生徒のレポートや大福帳&自己評価を読んでいると、「あの時にこれを教えておくべきだった」「これを指示すべきだった」みたいな改善ポイントが出てくるから、それもメモする。このメモが次年度に授業を「ちょっとだけ良くする」原動力。僕の作文の授業は、まだまだこういう「ちょっと」の積み重ねで授業の質をあげていかないといけない段階。

まあ、そんな具合でなかなか進まなかったのだけど、ようやく終わりが見えてきた。

ところで、ここ2年はiPadで生徒のレポートを読んでMacbook Airでコメントを書いてたんだけど、今回は新兵器投入。高い高いと言いながら気づいたら買ってしまったSONYのデジタルペーパーです(これ買ったから噂のRetina Macbook Airが出ても買えません…)。

SONYデジタルペーパーのレビューまとめ

2014.11.14
で、本格的にレポート添削に使ってみたら、さすがにiPadより軽いし大きいし読みやすいし書き込みやすいしで超快適です。まあ僕みたいに作文の授業が好きな人にはお薦め(笑)。

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今回はコメントを書くのもポメラにして、疲れた時の休憩にはkobo Aura HDで読書にしてみた。我ながらこういう「ちょっと垢抜けないデジタルガジェット」が好きですなあ…。以上、今ならApple WatchよりもPebbleに興味があるあすこまでした(^_^;)

 

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